一人より二人がいいさ [いつつせ] だるエッチtoすきエッチ (快楽天 2024.12)

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copyright 2024 ワニマガジン いつつせ

タイトルだるエッチtoすきエッチ
作者いつつせ
掲載誌快楽天 2024.12
ページ数30
ヒロイン紺野
竿役ヤナギ
発射数3
公式タグしつけ / フェラ / おもちゃ / オナニー / パイズリ / パイパン / カップル・夫婦 / 巨乳 / 恋愛 / 淫乱 / 潮吹き
修正白抜き修正

本日は再度快楽天から、いつつせ先生の作品をご紹介する。すでにランクインしている作品をご紹介するのも野暮ではあるのだが、シンプルな構図が光る面白い作品なのでぜひ触れてみたい。

だるエッチ

少し古いデータだが、「あなたの自動車運転技能はどの程度ですか?」という質問に対し59.2%が「平均より上」と回答したという(自動車安全運転センター1997年調査)。平均より上なのは50%に決まっているので、やや過大評価しているという結論だ。一方「セックスの巧拙」というのは難題である。男性が射精すればぶっちゃけ双方とも目的は達成しているわけだが、現実なかなかそうはならない。射精が快感に強く結びついている男性に対して、女性はもっと複雑だ。結果として女性はセックスという行為単体に高い評価を与えず、一方で「セックスは快感になっているべき」と考える男性はそのギャップに悩むこととなる。事実は「そんなもの」なのだが、世の大半の男性は自分のセックスに自信を持っていないことだろう。本作はその具現化といえる。ヒロインの紺野は「セックスを快感として認識する」女性であり、関係に満足している彼氏のヤナギくんに幻滅していた。紺野さんは一切取り繕うことなくストレートに「だるエッチ」に対するヤナギへ不満をぶつける。上記の通り、男性側は射精できれば満足なので女性の不満ポイントが見えない上に、セックスに不満を持っているという事態を重く受け止めがちだ。しかも体の相性で「別れよう」となれば尋常ではない。彼は1ヶ月の猶予を求め、紺野もそれに応じた。

イッたフリはもう、しない

1ヶ月後、音信不通だったヤナギはひとり遊びに興じる紺野のもとに帰ってきた。彼は「ジムに通い体力をつけ…AV男優の方に習い技術を習得してきました」と彼女の不満に回答を出したのだ。前者は分かる。効果はともかく体力筋力があって困るものではない。後者に関して調べてみたのだが、「AV男優」が講師として教えてくれるという仕組みは見つからなかった。セックスのテクで調べたときにまず対面講習というのが出てこない。そして対面講習してくれるのはほとんどが女性である。こちらでは講習と実習含めて40万だそうだ。その他個人で受けている女性のセラピストがいくつか見受けられる。この業界の先駆者といえる存在がアダム徳永氏だが、おそらく彼はAVとは接点がない。大体からして「セックスを理解するにあたってAVを参考にするな」が男性向けの金科玉条であり、「魅せ方」ではなく女性の性感を目的とするならAV男優に教えることはないのかもしれない。閑話休題、ヤナギくんは身につけた正しい知識をもとに紺野を攻めつつ徹底的に焦らす。実践を伴わずどうやってこれだけのテクを身につけたのか、もともとどんだけヘタだったのかは不明だが、とにかく紺野さんは出来上がってしまう。12ページ、いよいよというところで遂にヤナギくんは自分でシコりはじめた

一人より二人がいいさ

「紺野さんよりオナニーの方が気持ちいいから」。本作のテーマでもあり、紺野自身が言っていたことの意趣返しでもあり、エロ漫画を愛する読者諸氏に対する究極の問いでもある。男性にとってのセックスは射精が全てではあるが、逆にすべての射精が等しく気持ちいいかというとそうでもない。男性性の本能として、「同じ刺激(メス)に対しては意欲が減退する」という悩ましい問題がある。この厄介な本能のために結婚という制度があり、不倫が存在し、ハーレムが存在し、そしてエロ漫画を含めた膨大かつ多様な性産業があるわけだ。彼は1ヶ月の修練と同時に禁欲を課していた。どんな女に対しても欲情できるような状況でありながら、彼は紺野の「要求」を拒んだ。癇に障った紺野は次に「説得」を始める。オナニーよりセックスのほうが気持ちいい「はず」だ、と。それでもヤナギは動かない。根負けした紺野は挿入を「懇願」する。これに対してヤナギは表情を変えず紺野の腹に「出した」。セックスに対する絶対的な優位性を否定され、ようやく紺野は「すきエッチ」を理解した。自らチンコに手を添え自分の中に挿入する。要求でも説得でも懇願でもない、「参加」こそがエッチなのだと。これがヤナギくんの待ち望んだ答えかはわからないが、彼は紺野を受け入れ、少々頑なだったことを詫びた。それどころか積極的になった紺野にヤナギは惚れ直し、紺野もまたヤナギに心からトロかされていた。今まで追いかけられる側だった紺野が、帰ろうとするヤナギを追いかけるところでオチとなる。結果、ヤナギくんが身につけた「奥義」は教われなかったが、一つの愛の形として学ぶところの多い、そしてシンプルにわかりやすくエロい人気作だ。

あらすじ

紺野は彼氏ヤナギの単調なセックスに不満を感じ、別れを切り出した。衝撃を受けたヤナギは1ヶ月の猶予がほしいと懇願し紺野は受け入れる。1ヶ月後、ひとり上手になっていた紺野のもとに帰ってきたのは筋骨隆々なったヤナギだった。驚いた紺野だが彼の変貌はそれだけではなかったとベッドの上で思い知ることになる。

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