がんばれ!消えるな!!キクさん [えーすけ] ケモノのおんがえし(?) 2 (快楽天 2024.12)

タイトル	ケモノのおんがえし(?) 2
作者	えーすけ
掲載誌	快楽天 2024.12
ページ数	34
ヒロイン	スイ / レン
竿役	悠馬
発射数	7
公式タグ	フェラ / けもみみ / ハーレム / ファンタジー・SF / 三つ編み / 不倫・浮気 / 中出し / 妹 / 姉 / 巨乳 / 淫乱 / 潮吹き / 異種間 / 複数 / 金髪・茶髪 / 陰毛
修正	白抜き修正

10月も終わりである。月末というわけで快楽天から、待望のえーすけ先生の作品をご紹介する。先生のX投稿からはかなりの難産ぶりがうかがえたのだが、濃厚34ページの続編がまた名作として加わった。前作はタイトル通り「ケモノのおんがえし(?)」 (快楽天 2024.08)である。前作のレビューもこちらから見ていただければ幸いだ。

がんばれ!消えるな!!キクさん

本作1ページ目に前作のあらすじが書かれているが、いちばん重要なポイントは上に字で書かれている。本作竿役の悠馬にはキクという年頃の彼女がいるのだが、なぜか彼氏に接吻さえ許さない。エロ漫画登場人物としては異常とも言える身持ちの固さである。そして前作および今作のヒロインであるスイ(前作では名前が無かった)は悠馬の罠に捕まったケモノである。本作あらすじでは「悠馬が罠にかかったケモノを助け」たように書かれているが正確ではない。罠にかけた方が悠馬であり、本人は晩飯的な意味でのオカズとしか考えていなかった。それを可哀想だ離しておやりと言ったのは彼女のキクである。つまりスイから見てタイトルに有る「おんがえし」の対象はあくまでキクなのだが、その日の夜に巨乳娘の姿で悠馬の家を訪れたのは恩返し目的ではないと明言されている。スイは発情期を迎えていた。そして悠馬というオスが彼女と性関係にないことまで看破した上で、「お互い性欲解消しましょう」とご提案に来たのが前作である。レビューにも書かせて頂いた通り本作のテーマは恩返しどころか「助けたケモノにNTR」なのだ。前作ではキクに対して操を立てようとする描写があり、チンコを吸われている最中にキクと窓越しに話するというNTR感に満ちたストーリーだった。先に言ってしまうが、竿役の彼女であるキクの濡れ場どころかHなカットは2作続けて微塵もない。前作で「どうか今夜だけ…私を抱いてください」と説得していたスイだったが、二人の性関係はだらだらと続いており、5ページに申し訳程度のキクの姿が高速でよぎるのみとなっていた(何なら思い出のキクはちょっと色素薄めだが前作ではこんなに薄くない)。

メスガキわからせおかされおとされ

諸説も異論もあると思うが、物語の整合性として「寝取った側の嫉妬心」は極端に濃いパターンと極端に薄いパターンが一般的である。前者はそもそも寝取り自体が物語の主軸であり目的であり結末である。非エロのNTR作品は大体このパターンだろう。対してエロ漫画には後者のほうがよく採用され実用性が高い。つまり単純に性に放埒ないし無頓着であるがゆえに結果として他人のつがいに手を付けてしまうパターンだ。本作ヒロインのスイも後者である。前作で既に前フリされていた通り、本作ではスイの妹であるレンというケモ娘が追加参戦する。目的は同じく「発情の解消」なのだが、レンはスイと違って「異種姦」具体的には「人間とのH」に強い抵抗があった。幼少期に人間にいじめられたからだという。姉のスイは子どものイタズラどころか普通に喰われる寸前まで行った相手に手土産まで添えて押しかけ女房するほどキモが太いのだが。スイは嫌がるレンに「彼女に相手にされてないどうしようもない人間の男を助けると思って」と説き伏せ、一方で「本当はいい子なんですが」と悠馬に頭まで下げて自分のチンコを貸そうとするのだ。このアンバランスな倒錯感こそ本作の妙味である。レンは自分の彼女を組み伏せることすらできない悠馬のオスとしての弱さをなじる。そしてご立派なイチモツを見せつけられ屈服してしまう。「メスガキ分からせ」ど真ん中である。15ページ、「なんでもう硬くなってるんですか…」「こんな濃いオスの匂いだして…」「ケモノよりオスっ気出して」褒め殺すのではなく罵倒風称賛である。えーすけ先生ボーイズは性格及び性癖に難のある人間が多いが、どんな流れであれ共通して性豪かつ絶倫と決まっている。竿役が女体を描写し褒めることでエロい雰囲気を読者に伝えるのが一般的だが、逆にえーすけ先生は女に竿を描写させてボルテージを高めるのが得意技だ。ヒロインの思考を描出した上でそれがグチャグチャに犯されるところを魅せる。嫌悪感と裏腹にレンの情欲と本能が悠馬のチンコを射精へと導く。口に出されたそれをスイが横取る。そしてスイは正直でないレンの股を開いて「お願いしなさい」と導く。スイのときは悠馬も我慢ならない激しい咬合だったが、レンとはじっくりねっとりと責める。レンのくるくる変わる体位と表情が非常に実用的である。本作では「本物のケモ耳がついている場合は人間型の耳を描かない」というレギュレーションのために二人とも乱れ髪が大変なことになっている。34ページ、最後の最後までエロを絶やさず豪華7発目。前作レビューにも書いたが、まだキクというヒロインを残しており、この流れのまま4P、もしくはスイ・レンの弟が出てきての5Pというのもイケそうな勢い止まらない会心作だ。なお二人は脱がされても最後まで右手にブレスレットをしておりこれが人型に変化したキーアイテムだと思われるのだが今回も詳細は語られなかった。

3P3P3P4P3P = 16P

続編に期待できるのも、えーすけ先生作品には続き物の複数人数作品が多数あるからだ。掲載順にまとめてみた。初出および収録単行本は1話のもの。「花姫ジャンキー」のみ単話で、こちらはkomifloオリジナル作品なので今でもkomifloで閲覧可能である。便宜的に先に突っ込まれた方をヒロイン1として見極めポイントを略記している。

タイトル	初出	収録	ヒロイン1	ヒロイン2	竿役
花姫ジャンキー	komifloオリジナル2017.8	愛しいキミを狂うほど	町田優希 – メガネ優等生　レズネコ	中島(コウ) – 黒髪ポニテ　レズタチ	後藤先生(ごっちん)
シルエット(全3話)	快楽天2018.12	初恋よりも気持ちいい	喜多嶋詩奈 – コンビニ万引きJK	西野由紀 – 詩奈の友達　黒髪巨乳	お兄さん
夢見るアプリ(全3話)	快楽天2022.8	搾精系彼女	片瀬ふたば – ひとみと双子おさげ巨乳　中出しOK	片瀬ひとみ – ショート黒髪陸上少女　中出しNG	俊太(俊ちゃん)
いたずらごころ(全3.5話)	快楽天2023.4	いたずらごころ	そら – 黒髪サイドテールメスガキ　元凶	優香理 – 妹系ショート　巻き込まれドスケベ	暢也 / 竜太
ケモノのおんがえし(?) (最新2話)	快楽天2024.8	未収録	スイ – 黒髪巨乳ケモ	レン – メスガキケモ	悠馬

全て非常に実用性の高い名作である。こうやって見ると、えーすけ先生の3P(4P)作品は基本的にヒロインの関係性がフラットで、本作と「シルエット」以外は明確に同級生である(シルエットも名言こそないが限りなく同級生)。「夢見るアプリ」は1話で珍しく挿入がない異色作。リードしていたのはひとみの方なのだが、そ2話での挿入はふたばが先であり、ひとみのセックスは3話のみである。「いたずらごころ」は当ブログでも紹介させて頂いたとおり、男2女2の4P構成で3話合計で28発、その後「いたずらごころのおまけ」(Weekly快楽天2024#10)が配信され総計32発の大花火大会だ。そらと竜太のまぐわいを優香里に見せつけるところから4Pが始まるが、最終的には優香里が積極的になり「おまけ」は暢也との1on1のお泊りになる。本作は初めて「ヒロイン2人の立ち位置がフラットでない」作品であり、スイが終始レンをリードしている。えーすけ先生は近親などインモラルな作品もお手の物であり、本作と「夢見るアプリ」は姉妹丼である。

いたずらごころの宣伝的な何か

そんな肝いりの名作「いたずらごころ」全3.5話を表題作品とした6th単行本「いたずらごころ」が本稿公開の10月31日に発売である。電子版は12月上旬発売の予定だ。何と同じく上記にてご紹介した「シルエット」の3話目もこちらに収録されている。「初恋よりも気持ちいい」に収録された前2話と舞台が変わって、温泉でのお泊りHを描いた人気作である。今年のランキングに確実に入るほど売れることは間違いない。とにかく何発でも抜きたいという発情中の殿方にうってつけの一冊で間違いない。