せつなさ×みだれうち [トウ] シングル×シングル (快楽天 2024.07)

copyright 2024 ワニマガジン トウ

タイトル	シングル×シングル
作者	トウ
掲載誌	快楽天 2024.07
ページ数	24
ヒロイン	ヒメちゃん
竿役	はっしー
発射数	4
公式タグ	パイパン / ショートカット / 中出し / 同級生・同僚 / 巨乳 / 恋愛 / ぶっかけ・顔射
修正	白抜き修正

同窓会

本作コメントは荒れていないのだが、「同窓会」というワードに過敏な読者が散見された。学校というのは毎日濃密に多感な時期を過ごすため人間関係に耽溺しがちだが、勤務先や同好会のような共通の目的意識が薄いため距離が離れると関係の維持が難しい。ズッ友と言い合う仲間が居たとしても、時間が経つと「同じ窓を見ていた」以外の共通項が無くなってしまうのだ。逆に言うと地縁や趣味などで卒業後も繋がっていられれば学友の絆は強い。このようなコアメンバーの有無で同窓会の規模感や頻度は大きく異なる。本作は「子育て期間」という最も同窓会に向かないタイミングで開催に漕ぎ着けている。呼びも呼ばれもしない側からすれば何も分からない事ではあるが、本作の同窓会の年回りはかなり珍しい部類だと思う。ついでに未婚なのが男女一人ずつという、日本国平均よりかなり仲良しな集団である。

口元のホクロに見とれて

本作はヒロインであるヒメちゃんの目線で進行していく。既婚者トークに押しやられ、同じく独身の竿役「はっしー」と話し始める。「口元にホクロ」という色気のある属性を竿役側につけているのは珍しい。はっしーは開口一番「今すぐにでも結婚したいよっ」とブチ撒ける。ローティーンの可愛かった頃の記憶しかなかったはっしーの突然の結婚願望宣言に動揺するヒメちゃん。シングルであることも確認でき、食事のマナーも悪くない。靴下の汚れまで気にしたうえでゴーサインを出す。しかし二次会エンドでもヒメちゃんは次の一手が決められなかった。天然なのか策士なのかは分からないが、路上でヘタりこみはっしーの出方をうかがう。かつての同級生に見られて恥ずかしいコトなど何もない(みんな既婚だし)。思いのほか出来上がっていた二人はホテルに直行するやいなや開戦する。そして二人ともなかなかのムッツリで互いの身体にガッつく。

せつなさ×みだれうち

ゴム出しした後のピロートークで、はっしーの過去が開かされる。かつてヒメちゃんとはっしーのチンコは邂逅を果たしており、彼がイイ人であったことを思い出す。そしてはっしーが絶倫であることがほのめかされる。エロ漫画的には珍しくないとはいえ、4連射は羨ましくも相手に恵まれなければ悩みの種であろう。対するヒメちゃんはさかんに「寂しい」という感情を吐露する。本作のテーマと言える。大多数の男性を結婚に駆り立てるものが性欲だとすれば、独身女性が結婚を意識する二番目に大きい要因がこの「寂寞感」なのであろう。女性は生活能力が高く、生計を立てることも往年より難しくない。「一人でも特に問題がない」のだが、誰も待っていないと分かっている家に帰って来た時の言いようのない寂しさだけは簡単に埋められないものだ。絶倫を持て余すはっしーに繰り返し求められ、快感を知ってしまったヒメちゃんはもう止まれない。イイ人の仮面を脱ぎ捨てた自分を受け入れてくれるかを問うたはっしーに、ヒメちゃんも泣きながら応じた。そして彼のコンドームを外した。

妊娠検査薬エンド

女性が結婚を意識する最大の要因は、男性の性欲と起源を同一にする「母性本能」であろう。生殖を男性に任せたらいつできるかも分からないが、女性は本能的に生殖のタイムリミットを知っている。シングル同士だったヒメちゃんとはっしーがカップルになり、1+１が2でなく3になるまでに一か月もかからなかった。いわゆる「妊娠検査薬」エンドである。女性が個人で使える妊娠検査薬を日本で初めて発売したのは目薬で有名なロート製薬だ。子宮内膜は生理周期のたびに「赤ちゃんのお部屋」を用意するのだが、妊娠が成立しなかった時には経血とともに流してしまう。妊娠した場合はこのプロセスを止めるためにhCGというホルモンが大量に放出され、これが尿に含まれていることを判定するのが妊娠検査キットである。「ドゥーテスト」という商標は今でも残っている。判定枠に2本目の線が現れたら妊娠陽性で、今は信頼度99%を超える判定が1分以内に出るそうだ。注意点として、生理周期は1か月単位で発生するため妊娠検査薬が反応するのは最終生理日から4週目以降とされている。これには個人差があるため、「フライング判定」となることが少なくない。本作でもわざわざ「一か月後」に検査したことが明記されている。気を付けるようにしたい。

あらすじ

同窓会に出席したヒメちゃんは、周りが全員既婚であることに驚きと焦りを覚えた。いたたまれない彼女は参加者で自分以外唯一のシングルだった「はっしー」と話す。彼もまた結婚願望があり、現在お付き合いしている相手もいないと知ると、知らず知らず彼を「対象」として品定めしてしまう。二次会も終わり、疼きを隠せないヒメちゃんは勝負に打って出る。

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