copyright ワニマガジン 楝蛙
タイトル | そこに尻があるから |
作者 | 楝蛙 |
掲載誌 | 快楽天 2023.04 |
ページ数 | 22 |
ヒロイン | 嶺華 |
竿役 | 高峰 |
エロページ位置(割合) | 15 – 21 (31.8%) |
発射数 | 1 |
公式タグ | ショートカット / おもらし / JD / 尻フェチ / 巨乳 / 恋愛 |
修正 | 白抜き修正 |
快楽天表紙作かつ巻頭作である。楝蛙(おうちかえる)先生は、男女の距離の詰め方、特に残り30cmの距離感を叙情的に描くところに強みを感じる。どのような舞台設定であっても、気がつけば二人の世界に持ち込んでいく。ドギツさは無いのだが、女の温もりを感じられる、実に胃に優しい作品を提供してくれる。
山か海か
エロ漫画でアウトドアといえば8割は海か川(というか水着)なのだが、本作は山登りしている。本質的に登山はエロさの対極にあるような趣味であり、露出しない、脱ぐと寒い、エロで体力使ってる場合じゃない、と、いかにも話が作りにくい。本作も早々に下山してホテルにしけ込んでいる。カバーガールの嶺華さんも山ガールらしいのだが、表紙のように脱いでしまうと何の人か分からない。たとえば登山靴を履かせたとしても変態度が増すばかりであろう。「そこに山があるから(Because, it’s there.)」という言葉はイギリスの登山家ジョージ・マロリーが言ったとされる名言らしい。本当は言ってないとか誤訳だとか騒がれているが、本質が伝わる名文句として盛んに引き合いに出される。
そこに尻が無くても
無論本作はこれに掛けているわけだが、言うほど尻も出てこない。楝蛙先生の描く女性はいかにも逢ったことのありそうな、等身大の可愛さがある。裏返すと胸や尻をセックスシンボルのように強調しない画風と言える。1ページ目から尻のアップなのだが、ぶっちゃけ綾乃さんに失礼ながら、そんなにそそらない普通の尻である。そりゃ山登りで尻の割れ目が見えるパンツでは始末に困るのだが。妥協案として下着を透けさせる手はあると思うが、ヒロインじゃない娘の下着は一切響かせないという楝蛙先生の判断を尊重する。介抱されたはずの竿役が同意を得ずにタクシーでひなびたラブホテルに連れて行く、という下りは違和感しか無いのだが、やはり登山からエロに持っていくのは相当難しかったと察する。ついでに「蛙の巣穴」というホテルの名前も、こんなにも情欲をそそらないネーミングがあるのかと驚いた。まあラブホテルなど入ってしまえば一緒である。なおベッドが回るらしいのだが、エロ漫画で扱いかねる描写と思われ活用されてるのは見たことがない。
年齢に伴って下へ向かうという定説
「年齢に伴って下へ向かうという定説」については、確かに聞いたことはあるが原典は分からない。元来、哺乳類のオスは女性器を後ろから見るため、尻に興奮するように出来ているそうだ。それが二足歩行になって「正常位」で致すようになってから、尻の代用品として大きな乳房を見て欲情するようになったと言われている。巨乳はよく見えるため童貞を刺激するが、実際セックスと関連が強いのが尻である事実は変わらない。性経験が増えるに連れ、より直接的に下半身に欲情するようになるという意味ではないかと愚考している。そして尻は大きければ大きいほど良いものなのかも(胸ほどには)あまり議論されない。作中でも表紙でも、さほど巨尻でも美尻でもない嶺華さんだが、幸せそうで何よりである
あらすじ
嶺華と高峰は友達以上恋人未満の関係のまま友達の山登りに来ていた。高峰が尻好きを公言するも嶺華は気に入らない。そんな中、嶺華が転倒し高峰を下敷きにする。高峰に肩を貸しながら下山する二人は、タクシーで「蛙の巣穴」というラブホテルに入る。
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