哺乳類から人類への進化 [もず] おっぱいってどうして気持ちいいんだろう (BEAST 2024.09)

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copyright 2024 ワニマガジン もず

タイトルおっぱいってどうして気持ちいいんだろう
作者もず
掲載誌BEAST 2024.09
ページ数29
ヒロイン山田さん
竿役先生
発射数1
公式タグパイパン / ツインテール / ニーハイ・ニーソ / 中出し / 制服 / 学生 / 恋愛 / 淫乱 / 潮吹き / 羞恥
修正白抜き修正

地震台風夏コミと波乱の盆休みが終わろうとしている。そんな中配信されたBEASTの巻頭であるもず先生の作品をご紹介したい。

前作あらすじ

こちらはRound2とアオリが入っているように続き物になっている。前作は「セックスってどんな感じなんだろう」(BEAST 2022.11)で既に残念ながらkomiflo配信からは落ちている。なので前作のあらすじをヒロイン目線で冒頭に載せてくれているのだが、実際はもう少し味わい深いストーリーである。ヒロインの山田さんは探究心が高じて勉強に関して非常に優等生として育っていた。その一方で思春期を迎えた山田さんはセックスに異常な関心を持つようになる。その矛先は進路指導の先生(担任?)に向けられていた。ペーパーテストに関しては無双していた山田さんに対して先生はもちろん鼻高々であり、おそらく難関校の推薦を勝ち取るべく個別の面接指導に応じていた。本作の時間軸でも大学生には見えないため、前作は必然的にJCということになる。高校の推薦入試はペーパーテストの一般入試に先立って1月前後に行われる。したがって合格してからしばらくの間はまだ先生と同じ学び舎にいられるということで、「合格後に教えてほしいことがある」と山田さんの秘めたる情念は合格後までじっくりと温められていた。無事入試を突破した山田さんは進路指導室に先生を呼びだす。「私は今から先生に… 今だ やるしかない 前に出る」と少女漫画のヒロインが如くに意を決した山田さんは先生の前に現れ抱きしめる、全裸で。反射的に逃げ出す先生を押さえつけ手始めに唇を奪う。当然彼女は前作時点で変態ではなく、羞恥と逡巡を感じつつも退路を断ち背水の陣で臨んでいた。本作冒頭では「先生を襲って童貞奪っちゃった」とヒロイン目線で書かれているが、実際は山田は「先生のやり方で」「好きに犯していいから」と下駄を預けようとしていた。しかし先生が「童貞なので教えるとか無理です」と顔を隠して正直にカミングアウトしたところから優等生山田のマウントが炸裂した。抵抗しない先生のチンコを取り出して自ら跨る。そして結合部を先生に見せつけるのが前作最大の見どころである。本作でも登場する「見られて興奮する」のルーツがここである。同時にロストチェリーした先生も途中からノリノリで進路指導室でのHを満喫する。山田さんの探究心からはじまった話だが、身体の繋がりをもってから思慕の感情にも目覚め、二人は卒業後も付き合うことになった。前作ラスページで同じ高校のチャラ男をにべもなく振るシーンでオチとなる。なお前作の卒業前はセーラー服、進学先はブレザーにリボンである。本作は夏服であり、冬服姿の山田さんは前作ラストにしか出てこないので一度見ておきたい。かわいい。

カラオケボックス

前作のW卒業のインパクトに比べると、本作は少しこなれている。本作はタイトル通り乳首開発の話なのだが詳細は後述したい。夏のとある日に彼氏である母校の先生をカラオケに呼び出す。今更身体の関係にためらいはない二人だが、あまりに前のめりな山田のスタンスに先生は大人の彼氏として少し危うさを感じているようなところだ。山田に誘われて訪れたのは歓楽街の中にある寂れたカラオケボックス。カラオケボックスは中高生が特に保護者の同意もなく安価で気軽に入れる「個室」である。こればっかりはエロ漫画だけでなく実際にそういう用途で使われていることは想像に固くない。なのでカラオケボックスは内から施錠ができず中の様子を見ることが出来る。監視カメラもついておりいかがわしい行為は原則禁止である。とはいえ蛇の道は蛇であり、無理やりでなければ止めに入るのも野暮というものだ。別に廃れているから風紀が怪しいというものでもないと思うのだが、本作では「ゆるい店」として扱われている。7ページ、もず先生お得意の勢いのある展開で「乳首開発したい」旨を伝え、自ら手錠した上で先生に上半身を委ねる。結果的に最後まで手錠は外さないのだが、もともと彼女の意思は固いため拘束具というよりはフレーバーとして楽しんでいる。本作最大の見所は13ページ、カラオケボックスに不可欠な「店員の乱入」である。店員側からすればワンドリンクを運ぶのは必要な工程であり何なら頼んだのは客側である。店員は特に客の方を見もせず淡々とドリンクを置いて出ていくのだが、山田さんはこれに異常なほどの興奮を覚える。前作からパブリックスペースでのH自体には抵抗がないのだが、先生以外の人に痴態を見られることには抵抗を示していた。下調べをしたうえでのプレイと知りながらも実際に見られる可能性に晒されるのはかなりツボにはまったらしい。ちなみにこのシーンで先生の表情はうかがいしれないのだが、間違いなく山田さんの100倍はキョドって焦っていただろう。同意であっても社会的に死を覚悟せざるを得ない。必死で彼女に服を被せたうえで息を止めていたことだろう。おそらくコレで先生の側にもかなりスイッチが入り、カラオケボックスでの背面騎乗位からの中出しまで一気呵成に貫いた。なおお部屋は残り香一つ残さずキレイにしたらしい。

哺乳類から人類への進化

山田さんは私と同類の人間として親近感がある。私は別に可愛い優等生ではないのだが、彼女も性行為を解析的に考える癖がある。前作の彼女の問いかけは「性行為は本能に命じられる必要な行為」であるにもかかわらず「性行為に羞恥心と忌避意識が生じるのは何故か?」というものである。答えの出しづらい非常に難しい問いかけである。女性側からすれば「膨大なコストを伴う望まぬ妊娠のリスクを避けるため」というのが解の一つになるだろうが、コストを伴わないはずの男性も羞恥心を持っている。羞恥心は人類に特有と考えられ、アダムとイヴの「知恵の実」に遡る神話が作られるほど壮大な話でもある。ただ前作はこの問いかけに直接向き合ってはおらず、「好きな人とHできて幸せ」という結論でオチている。対して本作はもっと直截的である。「出産後に必要となるだけの乳首という器官が何故性的快感を持つ必要があるのか」と彼女は問う。乳首という器官は哺乳類を決定づけていると言っても過言ではない器官だ。しかしほとんどの哺乳動物はそもそも交尾の際にメスの乳房に触る方法がない。乳牛の搾乳シーンなどを見ても分かるように性的な快感が発生しているとは到底思えないのだ。以前も触れたように性交時に男がおっぱいにアクセスするためには正常位を基本にする必要がある。本来女性のセックスアピールは「尻」であるべきなのだが、二足歩行の進化に伴い骨盤が必ずしも生殖に特化した構造ではなくなった。デカいケツは今でも安産の象徴であるのだが、それを失う代償として他の動物と比べても乳房が大きく発達し性行為に関与するようになったとされる。実際類人猿ではそのような動きが見られるとか。つまり哺乳類から人類への進化の過程とは「乳首開発の過程」でもある。証明のしようがない大層な話である。さらに言うと、乳首の性感を開発するという行為そのものが人類の進化の追体験であり、「感じる乳首」は現生人類たる我々が誇っていいものなのかもしれない。本作でもず先生はコンセプトのみを示しており、乳首開発への情熱に溢れた作品は多数存在する。女性だけでなく男性乳首の開発もまた同様に「進化の副産物」ないし「バグ」であり、こちらに特化した作品も少なくない。本作は「赤ちゃん出来ちゃったらどうしよー」というオチで可愛く?終わるのだが、私はもず先生にお示しいただいた夏休みの宿題に今後も折りに触れ取り組むことにしたい。

前作の掲載誌はこちら!!

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