ターゲット、俺 [層積] カラダリサーチ (快楽天 2024.06)

copyright 2024 ワニマガジン 層積

タイトル	カラダリサーチ
作者	層積
掲載誌	快楽天 2024.06
ページ数	20
ヒロイン	綾瀬先輩
竿役	岩間
発射数	2
公式タグ	フェラ / OL / 先輩・上司 / お姉さん / 巨乳 / 恋愛 / 淫乱 / 陰毛
修正	白抜き修正

 ゆるふわかつしごデキ

毎回高評価を叩き出している層積先生作品だが、毎回いい意味で変幻自在であり多彩な変化球をお持ちである。今回もどこで着想を得られたのか分かりかねるが、「マッチングアプリの会社の中のヤリ手おねえさんが後輩をオトす」という技巧派である。舞台は特に名前設定のない婚活アプリの運営会社。そこの竿役、岩間君からみて「ゆるふわかつしごデキ」な綾瀬先輩がヒロインである。ビジネス面はともかく、確かに「ゆるふわ感」がそこはかとなく伝わってくる。そんな綾瀬さんが岩間を名指しで呼び止める。綾瀬さんのリサーチは「ワンナイト狙いつつ相性が良かったら交際も、と思ってる男のプロフ」がどんなものか、であった。

ミスマッチング🍑🍾

ぶっちゃけこの世は離婚再婚できない世界線ではないので、仮に既婚者を含めても全男性そう思ってると言えなくもない。ワンナイトすら嫌ならマチアプなんぞ使うなという話だ。具体的には🍑🍾ことイゲドアハ先生「ミスマッチング」のミヤノ君はヤリモク宣言を出していたのだが、回跨ぎで無事交際してしまった。HNガンマこと岩間君はそれっぽい回答を出すのだが、何でそんなことを聞くのか綾瀬先輩に尋ねた。「最近ぜんぜんいい人釣れなくてさ～」コーヒー吹く岩間。問いただすとどうも冗談ではないらしい。4ページ、綾瀬先輩の大ゴマのセリフを全部引用する。

お酒飲んでワンナイトして罪に問われる–
そんなことを警戒した人がアプリを離れ…
リスクを省みない肉食系ばかり残っているの!
弊社も他社の会員も…ね!

これも昨今の「不同意性交等罪」の話と思っていいだろう。強制性ではなく自由意志からの同意の有無が構成要件なので、「酒の上」も不同意に含まれる可能性がある。しかも直前の翻意も有効だ。つまり事前に書面で合意を取ろうがマチアプ上で何を言っていようがアウトと言われればアウトである。ここまでくるともはや哲学の域である。しかも不同意性交等罪は５年以上の懲役と重罪である。綾瀬先輩の言う通り、ワンナイトは極めてリスクが高い。ただ結局は密室での行為であり、手練手管でこのリスクをねじ伏せられるタイプの剛の者は存在する。女性から見たときのリスクも同じなのだが、参加者が元々少数かつリスク受容派だろうから、男性の構成のみずいぶん変わったのだろう。綾瀬先輩は「普通の男の子とシたい」そうなので、その探し方を岩間に聞いた、と見せかけた。自宅への帰り道、岩間は気づく。ターゲットは自分なのだと。綾瀬先輩の意気に応えるべく、自分もそのマチアプに登録し先刻伝えたプロフを入力する。

リマッチ

後日、岩間の前に現れた「あや」さんはやはり綾瀬先輩その人だった。距離を測る岩間に対して、「直行でしょ」と綾瀬は告げる。ホテルのドアをあけるやいなや即尺。岩間の素人な反応をいちいち試しては気分が盛り上がってゆく。余裕なく一発搾り取られた岩間は、「真剣に付き合いたい」と告げる。ニヤと笑った綾瀬先輩はコンドームを渡して尻を向ける。ゆるふわどころか、コッチこそ完全な肉食系だった。朝まで搾り取られた岩間は引き続き自分への「カラダリサーチ」の結果を聞く。綾瀬はまたしても笑顔を見せ岩間の手を取り、「今日だけじゃわかんないでしょ?」と返答した。ねちっこい濡れ場からの実に爽やかなオチだった。特に大番狂わせがあるわけでもない。竿役が期待した通り、それ以上のエクスタシーを魅せてくれる安定と信頼の層積先生作品だった。

 

あらすじ

婚活アプリを運営する会社に勤める岩間は、ゆるふわな雰囲気ながら仕事ができる綾瀬先輩に憧れを抱いていた。そんな綾瀬先輩から相談を受ける。「ヤリモクだけど普通の男の子をマチアプでひっかけるにはどうすればいいか?」という、自分の性欲解消のための質問だった。岩間は当たり障りのない答えを返し帰宅する。そして綾瀬先輩の意図を察した岩間は、そのプロフィールで自身をマチアプに登録した。

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