旧姓村又さんの笑顔 [井雲くす] 村又さんの愛情6 (HOTMILK 2025.11)

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copyright 2025 コアマガジン 井雲くす

タイトル村又さんの愛情6
作者井雲くす
掲載誌HOTMILK 2025.11
ページ数55
ヒロイン村又楓
竿役梶良次
発射数3
公式タグフェラ / シックスナイン / ショートカット / OL / 中出し / 先輩・上司 / カップル・夫婦 / お姉さん / 巨乳 / 恋愛 / 淫乱 / 潮吹き / 陰毛
修正モザイク修正

本日はホットミルクから、井雲くす先生の長編物語の完結編をご紹介したい。実質的に2話分のボリュームがある上にしっかりヌキもある。ご堪能頂きたい。

シリーズ総括

本シリーズについては一度ご紹介している。よろしければ併せてお読み頂きたい。

[過去記事]Can you keep a secret? [井雲くす] 村又さんの愛情2 (HOTMILK 2024.06)

本シリーズは2019年「村又さんの秘密」全3話で一旦完結している。ただこちらはストーリー的には大きな進展がないままだった。そこから5年の歳月を経て、「村又さんの愛情」として再始動する。「秘密」では竿役梶の上司である村又さんのスプリットタン(スプタン)と、上司部下という秘密の恋という切り口をメインに展開する。「愛情」でも設定は変わっていないのだが、舞台がほぼ二人のプライベートに移行しており、村又さんのしごできクール系という面は逆に表に出てこなくなった。各話の初出は以下の通り。

話数初出主な舞台・テーマ特記事項
「秘密」1話2019.01村又さんの部屋スプタンバレ
「秘密」2話2019.07カラオケからラブホ
「秘密」3話2019.10深夜のオフィス
「愛情」1話2024.04アナルバージン
「愛情」2話2024.06スプタンの理由結果秘密のまま
「愛情」3話2024.09海外出張結婚を意識
「愛情」4話2025.01村又じらし責め
「愛情」5話2025.05村又ムラムラ堕ち生理前
「愛情」6話2025.11ゴールイン

※話数はそれぞれ「村又さんの秘密」全3話、「村又さんの愛情」全6話。初出は全てホットミルク。

愛情3話

「愛情」2までは過去記事にて触れているので、それ以降の話を。有り体に言ってしまえば「結婚」をゴールとした愛情物語である。この二人の職務内容は本当によく分からないのだが、上司である村又さんに突如5泊6日のアメリカ出張が決まる。時系列で書いてみよう。

  • [?日前]村又さんから海外出張の話を梶含む部下の前で公表する。よく海外出張をする部署では無さそうな反応なので、手配から準備含めると遅くとも1-2週間前には決まっていないとマズい。なんなら本人にはもっと早い段階で内示されていると思うのだが梶には黙っていたようなのだ。ちなみにこのシーンは梶以外にも部下が同席している割に村又さんの口元ガードが緩めである。意外とスプタンは公然の秘密なのかもしれない。
  • [その夜]梶くんが村又さんに「直後の休みと俺の出勤が合わなかったら一週まるっと」会えないと泣き言をいう。このへんも含めて全て村又さんは差配できる立場だと思われるので、梶のこの顔見たさの「仕込み通り」と言える。村又さんはケロっとした顔で、「会えない期間がある方が盛り上がる」とでも言わんばかりだった。それはそれとして激しめの描写が2コマ入る。
  • [出発当日]見送りをしたい梶だったが、同行者も居るため村又は固辞する。まあ下手げに出張直前に同僚の前で彼氏バレするのもダルいのは間違いない。ちなみに座席の感じからしてビジネスクラスっぽい。うらやましい。
  • [一日目](以降作中表現) 何時に出たかもアメリカのどこかも分からないが、日本との時差が14時間という記載がある。そうすると東部標準時(下図黄色)の東海岸沿いだと思われるが、作中の描写は夏らしい。夏時間で時差14時間となると中部標準時(下図緑色)だ。都市で言うとシカゴ・ダラス・ヒューストンなどが挙げられる。仮にシカゴ行き直行便だとすると、羽田11:30発の日本航空JL10便が、シカゴ・オヘア空港まで12時間35分のフライトで現地時間9:05着となる。この時点で日本時間では翌日の24:05。「昼過ぎにホテルに着いた」のが3時間後(シカゴ12:05)だとすると梶は夜3時まで待っていたことになる。「おやすみ言えてよかった~」は間違いない。
引用: アメリカ・タイムゾーン地図 https://www.travel-zentech.jp/world/map/usa/USA-Timezone-Map.htm
  • [二日目] 今度は村又さんは仕事終わりっぽい描写に対して、日本側は職場総出である。シカゴ時間21時だとすると、日本時間はちょうど昼の12時となる。このあと村又・梶それぞれがプライベートコールの時間が無いとこぼす。村又さんサイドはまだ余裕があるが、梶の勤務中に電話するのが憚られるという事だろう。公私ともに濃密な時間を過ごしてきた二人に訪れた寂しさを村又さんは噛みしめていた。
  • [三日目] 電話では無くチャットで「今日は時間が合わない」と告げる村又。梶の携帯の時間で20時24分、村又さんがいつ入力したかは不明だがこの時点でアメリカは朝5時半である。梶もまた独り身の寂しさに思いを馳せ、二人がおぼろげに「結婚」を意識する。最終話へのフリはここから始まっている。
  • [四日目] 会えない時間に高まった二人はいよいよテレHに踏み込む。何回か読み返してみたところ、村又さんは梶のチンコと射精を目視確認している。村又さんもまたスマホに向かって股をおっぴろげるのだが梶からは「見えてる」という発言が無い。また、村又さんは明確にホテルのベッドでくつろいでいる一方、梶くんはあまり見たことのないパーカーを着ている。冒頭の描写から梶くんは不定休らしいのだが、梶サイドは外出中だった可能性がある。出先のトイレかどこかで急遽ヌいた、そんな絵がしっくりくる。ちなみに梶はイヤホンを着けていないので仮にそうだとすると村又さんのボイスはダダ漏れである。
  • [五日目] 帰国直前、梶の方から時間が合わないとチャットで連絡する。
  • [六日目] 飛行機雲のコマのみ。シカゴからの帰国便は現地11時20分発で、成田着が翌日の14時40分となる。眠る時間を後ろに倒すのはさほど辛くないため、時差ボケは一般に西回り(つまりアメリカから帰り)の方が楽だと言われる。一方で気流は西から東に吹くため、西向きのロングフライトは向かい風でかなり時間が長くなる(この場合プラス2時間)。
  • [七日目] 村又さん出社。お土産の菓子を部下に配る。この日は休みに出来たらしいのだが、翌日以降梶と併せて連休にしたいという希望で押して出社したとのことだ。「(アメリカ)ローカルの玩具のようなギミックがうちにも欲しい」という発言があり、この会社は玩具類の企画販売をしているのかもしれない。そしてこの日の夜はホテルに直行、さらにハゲシめのまぐわいを朝まで続けることになる。本シリーズはここから実用性ガン振りの展開が続く。

愛情4話+5話

4話と5話は村又さんのプライベートを中心にひたすら結婚に向けた逡巡と、猛烈な性欲解消が繰り広げられる。4話は比較的真面目な話で、「スプタンの家族受け」「上司が部下に結婚を迫る」「ゼクハラといった論点について村又さんが思い悩む。それでもない一緒に居たい、結婚したいという願いが鎮まらない。そんな村又さんちに梶がシュークリーム持って来訪。キュンキュンとモヤモヤが止まらない村又さんはベルトで梶の後ろ手を縛り上げ「今日は梶をいじめます」と宣言する。以前ご説明した「キュートアグレッション」である。何ならこちらの方がドスケベアグレッションである。輪っか手コキ、ローションストッキングと、ここはエロ漫画かと思わせるギミックで襲ってくる。梶くんの「っすいません種付け失礼します…っ♡」会社員として上司への満点の報告が出た。途中で拘束は勘弁してもらえるが、最後まで村又さん優位の攻めを堪能出来る。

5話、今度は生理前で「三大欲求ぜ~んぶムラムラする~」と冒頭からパリあげポテトを貪る村又さんから始まる。性欲解消してほしい旨を梶にストレートに告げ、彼もまたすぐ駆けつけるという。その安心感と期待感からセルフ焦らしプレイがおっぱじまる。自分で完全に仕上がった状態で「穴ぜんぶ使っていいから梶のオナホにして♡」と1話越しの「逆転」を宣言する。もともと梶くんは村又さんにメロついているものの、オナホコキ捨てプレイも出来るタイプである。挿入中に「あ そうだいいもの持って来たんです」と彼は携帯オナホ、商品名で言うとTENGA POCKETを取り出す。これを裏返しにして指に装着し、「クリをごしごしします♡」と攻めに使う。ちょっと刺激が強めな気もしないではないが、生理前の村又さんは無敵である。4話よりハゲシさが増している一方で、結婚の話は直接出てこなかった。また作中でスプタンを一回もイジッていないのも最初で最後かもしれない。

プロポーズ大作戦

そしていよいよ最終話。直近2話は村又さん視点だったのに対して、元の梶くん目線でプロポーズの話から入る。梶がすぐ気付く通り、プロポーズというのは難しい。する側・受ける側ともに通常一回こっきりのイベントであり、リハーサルもリテイクもしない。「サプライズイベントにしないといけない」というプレッシャーも大きい。マナー講師でさえ立ち入りたがらない領域である。「男性側が婚約指輪を手に立て膝をつく」というのが唯一理解されていると思われる西洋の基本テンプレートだが、日本においては少々ネタ感が強い。なお婚約指輪と結婚指輪の違いが分からないという方はこちらで説明したのでご参照頂きたい。

引用: プロポーズ神戸様 https://proposekobe.jp/topics/687/

本作であまり出てこなかった外デートで梶くんが試行錯誤する。「ペアマグカップから話を持っていこうとするも別梱包される」「指輪の話にもっていこうとするも厨二病的アクセが梶くんにハマり村又さんが噴く」「観に行った映画は恋愛要素が薄くクソ感想に花が咲く」と散々だった。一方で盛り上がった村又さんは、あえて休日に会社行きつけの「いつもの串屋」に誘う。ゼクシィから各種ラブコメが結論として書きがちなプロポーズの極意は「気取らず自然体に」である。プロポーズはゴールでは無く、長い人生第二章のスタートだ。普段の居酒屋でビールジョッキと枝豆とオフの梶を心から堪能した村又さんから、「結婚しよっか?」と言葉が零れ出る。突然の告白。癖になっているのか、「秘密」1話でスプタンを見せたときと同じ口を覆うリアクションを取る。そして15ページ、梶から改めてプロポーズ。スプタンを気にした村又に梶は再度求婚し、17ページ、村又さんも改めてOKする。ここから婚約者となった二人が酔った勢いで土砂降りのなか指輪を買いに行くというスーパーエモいエピソードが差し込まれる。「今欲しい」というモチベのままに、ちゃんとしたブランドショップで指輪を注文したものの当然サイズお直しのためその場で持って帰れるものでは無い。そんな夜の街中にありがちな怪しい露天で「小学生の姪が作った」という嘘くさいハンドメイドの指輪を二つ買って互いの左手薬指に着ける。念のため、婚約指輪は通常新婦だけが持つもの、二人ともが左手薬指に着け続けるのは結婚指輪である。結婚指輪は結婚式の中で互いにハメるもので、式を挙げるのであれば事前には着けない。つまり実際の結婚風景は描かれない、そういうことだと思っていた。

舌先三寸の秘密

ここから結婚前夜の、本シリーズ最後となる(であろう)エロシーンが始まる。本作コメントでも指摘されているとおり、「愛情」2話でフった「村又さんがスプタンにした理由」は最後まで明かされなかった。というかスプタンから始まった物語だが前述の通り後半あまりフィーチャーされない。以前は「梶の乳首舐め焦らし」などに使われたスプタンだったが、今回「梶のベロを村又さんのスプタンが挟む」「スプタンフェラ」で基本的に出番は終わる。ストーリー的には「村又さんの秘密を梶が完全に受け入れた」証左であり、エロ的には村又さんがイカされる側になったのでスプタンの出る幕が無くなったとも言える。前稿でも書かせて頂いたとおり、スプタンは再度縫合して元に戻すことが可能だ。消せない傷というわけでもない。なんなら事後のラストカットの時点でどうなったかは「秘密」だ。本シリーズの出発から6年、当初はなかなかインパクトのあったスプタンだったが、「身体的特徴を揶揄しない」という意識向上そして我々の「馴れ」もあり、全ては不問のまま舞台は式場へと移る。

旧姓村又さんの笑顔

ヤることをヤっているエロ漫画において結婚の描写は決して少なくない。それでも本作はシリーズ完結ということで見開き含め6ページも割いている。新婦からして「うちの親もちょっとなあ…」とスプタンにあまり理解の無い可能性を示唆していた(4話)のだが、この辺はまるっと無視して新郎の父親だけ登場する。共働き上等の令和においても「新婦の父親」は新郎から見てシャレにならない存在だが「新郎の父親」の役割は小さい。その父親がちゃっかり持っていた「奉書紙」とは単に上等な和紙のことを指す。冠婚葬祭での祝儀などの包み紙として使われるが、新郎本人が探しているものなので恐らく披露宴での挨拶用の手紙だろう。51ページ、新郎が新婦の部屋(ブライズルーム)に案内される。かつては「新郎は新婦の姿を式場に入るまで見てはならない、見ると不幸が起きる」という言い伝えがあった。今でも気にする向きはあるかもしれないが、現在では事前の打ち合わせや経費節減のために新郎新婦の控え室が一部屋ということも多いらしい。

52ページ、この段落では新郎新婦と呼び通しているのだが、ここで新婦控え室の名前が「梶 楓」となっていることが判明する。政治的トピックでもあり多くは語らないが、「上司部下の社内結婚」という点も新婦の引っかかりポイントだった。以降会社でどのように名乗るか、そもそも二人とも同じ会社の同じ部署に居るのかも含めて気になるところではある。そして53ページ、全てを吹き飛ばすエレガントなAラインドレスに身を包んだ新婦の突き抜けるような笑顔、そこからの二人の見開きアップで本シリーズは大団円となった。当初の話からすごいところに着地した感は否めないが、これが見られて良かったと心の底から井雲くす先生へと祝辞をお贈りしたい。本シリーズは全体を通しての実用性も極めて高く、攻めるのも攻められるのも両方楽しめる。プレイスタイル・プレイスポットも多岐にわたっており、もちろん最後は王道の子作りえっちで締められる。おそらく「愛情」まるまる収録となる単行本「村又さんの愛情」は11月28日に発売とのことだ。ちなみにこの日は大安吉日である。あやかろう。

本シリーズの単話販売はこちら!!

前シリーズ「秘密」含めた単行本はこちら!!

井雲くす先生の一般作品はこちら!! ※BLです

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