再就職できそう?平川くん [櫻井マキ] 結婚できない白石さん (COMIC BAVEL 2023.10)

タイトル	結婚できない白石さん
作者	櫻井マキ
掲載誌	COMIC BAVEL 2023.10
ページ数	22
ヒロイン	白石
竿役	平川
エロページ位置(割合)	9 – 21 (59.1%)
発射数	2
公式タグ	パイパン / 中出し / 処女 / 巨乳 / 恋愛 / 淫乱
修正	白抜き修正

本日はBAVELから櫻井マキ先生の作品をご紹介する。今回も当然のように巨乳をふりかざすヒロインなのだが、結婚相談所がテーマという作品である。

価値観で出会う。恋は続く。

結婚相談所という存在がある。かつて街の書店で雑誌など買うと、茶色い紙袋にOnetやTweiの返信ハガキ付きチラシがよく入っていたのは私の地域だけだろうか。ゼクシィやたまごクラブの客層はイメージできるが、結婚相談所にハガキを送る客層がどのようなものか子供心にはピンときていなかった。かつてお見合い結婚が盛んだった頃は社会全体で妥当なマッチングを行っていたため、当人の意向はともかく既婚率は高かった。ここらは就職活動とも似通っているが、恋愛結婚という形でフリーマッチングが一般的になると、妥当だと思う選択肢が見当たらない、そもそも選択肢がないという男女が少なからず発生する。仲人という世話焼きが見繕うこともあるが、プールを大きくしたほうがマッチングは出来やすい。そういった男女会員を層別(年齢、年収など)に分類して業務としてマッチングするのが結婚相談所だ。スマホが普及してからはエントリーからマッチングまでセルフで行うマッチングアプリ(マチアプ)も多数生まれたが、経歴詐称やヤリモクなど玉石混淆で真剣な交際目的ばかりとは限らない。対して結婚相談所は万単位の入会費・月会費を取り身元確認も求めるためお互い軽い気持ちでないことは保証されている。そして晴れてマッチングした暁には「成婚退会」としてさらに費用が発生するのが一般的だ。従って会員同士が相談所に黙って付き合うのはご法度であり、相談所によっては婚前交渉(宿泊など)は禁止としている場合もある。不倫上等のマッチングアプリとは違い、結婚相談所の会員は通常女性が多い。少なくない男性は女性以上に結婚への認識が歪んでいるパターンがあり、女性会員は少ない男性の優良物件を取り合う熾烈な競争に挑まねばならないとか。この辺は「とら婚」(同人書店で有名なとらのあなが手掛ける結婚相談所)のQ&Aが参考になる。未婚の方も既婚の方も一度目を通しておくと役立つかもしれない。

https://toracon.jp/columns/

結婚できないわけがない白石さん

上記を踏まえ、本作はとにかくツッコミどころ満載だ。開幕、結婚相談所の職員が女性会員と居酒屋でサシ飲みしている。しかるべきカウンセリングの場であれば問題ないが、酒席はどう考えても職業倫理的にマズすぎる。まあ教師と生徒がセックスしても咎め立てしないエロ漫画で職業倫理の話は無粋ではある。しかしだ、このヒロイン白石さんが結婚相談所でマッチング不調になっている理由は「酒癖の悪さ」だと明言されている。なおさらなぜ居酒屋でサシ飲みなのか？　竿役の平川はスマホゲーにしか興味がなく、白石さん発信の飲み会なはずだ。「婚活パーティーで飲むな」とまでアドバイスしている平川もなぜこれを受けたのか。そして更に不可解なのが、白石さんはちっとも酒癖が悪くないのだ。平川に酒を注いで彼の好きなスマホゲーの話を聞きに回っている。女性側の婚活ムーブとしては百点満点であろう。婚活パーティーの場面では飲んだくれて寝ている描写があったが、本作の白石さんはラブホに行っても潰れる気配がない。泥酔マグロセックスどころか風呂場で立ちバックである。しかもこれが初体験だと。まともな結婚相談所でこの物件が売れ残る意味がわからない。結果から読めば「すべては平川さんとヤるため」と言えなくもないが、わざわざ醜態を晒す意味もないように思える。まあ白石さんからすれば合目的であり、ラストで結婚できたのであれば問題ないのだろう。