copyright 2023 ワニマガジン 御魚ありち
タイトル | 近距離恋愛 |
作者 | 御魚ありち |
掲載誌 | WEEKLY快楽天 2024 No.05 |
ページ数 | 24 |
ヒロイン | 美羽 |
竿役 | 圭一 |
発射数 | 3 |
公式タグ | フェラ / パイパン / 中出し / 処女 / 幼なじみ / 恋愛 / 潮吹き / 貧乳・微乳 / 金髪・茶髪 |
修正 | 白抜き修正 |
ダメよダメよも好きのうち
本作は幼馴染のダメヒロインを介護するうちにデキてしまうという少女漫画でよくある構図である。男女どちらかでも能力差がある方が導入が作りやすいのは間違いない。男性側が特にダメなスタイルは八尋ぽち先生がお得意とされている。男性側のダメ具合があまり深刻だとHにたどり着けないので、キツイものは少ない印象がある。対してヒロイン側は本作のような可愛いものから、「落ちぶれたことによってHするハメになった」というエグイエピソードでもエロに持ち込めるので何でもアリだ。本作ヒロインの美羽ちゃんはとにかく竿役の圭一にヘルプを投げまくるのだが、具体的なダメエピソードが「顔にごはんつぶが付いている」くらいしか無い。読者コメントでも指摘があるが、本作はヒロインの可愛さに隠れているがテーマは「寝取り」である。
可愛い泥棒猫
冒頭から見ていこう。美羽と圭一は幼馴染で幼少期から圭一が世話を焼いていたらしい。そんな美羽が一人暮らしを始めた(圭一は大学生なのだが美羽は不明)。美羽としては圭一を引きずり込む気満々だったのに、なんと圭一はあまり自分と似ていない巨乳の彼女を作ってしまったのだ。焦った美羽は圭一をデートの最中だろうが電話で呼び出して邪魔をする。そして思惑通り彼女は別れを切り出した。破局を知った美羽がもう逃がすまいと圭一を呼びつけたのが本作時間軸だ。本作は圭一目線なので美羽の思惑は書かれてはいないが、こうとしか読めない。無自覚かどうかはともかくかなりの泥棒猫ムーブだ。むろん美羽サイドからすれば先に手を付けていたのが自分で、横から掻っ攫われたという認識かもしれない。いずれにしても今夜の美羽は積極的に攻める。美羽は「貧乳」と自認しておりkomifloタグ的にもそうなっているのだが、冒頭からゆるすぎる服で谷間を露出しており決して小さくはない。それを惜しげもなくべったりと圭一の背中にあてがう。食事の後、「…何でカノジョと別れたの?」と初球どストレートで攻める。圭一くんは優しいので「お前のせいだ」という言葉を飲み込む。4ページ冒頭、「カノジョに振られてもオレには美羽の方が大事だ」という謎のモノローグが入る。解釈としては2通り考えられる。
1. 彼女の方から告られてカップルになったが、圭一として美羽との関係を割り切れていない部分があった。
2. 「振られてもオレにはまだ美羽がいるからノーダメ」という酸っぱい葡萄理論
前者である前提で進んでいくが、それはそれで圭一くんどうなのという気はしないでもない。そしてここから6ページにかけて美羽からの攻めが続くのだが、服装も相まってとにかくあざとい。「美羽は不器用」という前提があるのだが、それを込みにしても潤んだ瞳と体の預け方が全力であざとい。「美羽のことは幼馴染として大事にしてるだろ…」当然この言葉では不満なので、7ページでさらに本丸に攻め込む。「大好きなの」「私がカノジョじゃ…ダメ?」ここまで直球勝負だとあざとくても全然許せる。圭一君もここでオチた。キスの雨から「ベッド行こ」となる。
何故ありち先生はヒットするのか
そんなわけでストーリー的にはなかなかにあざといのだが、本作ヒロインにはそれを押し通す可愛さがある。サイドのおだんごヘアの子供感、肩から谷間までざっくり見せる大人感を両立させる画力(デザインも描き込みも)が非常に強い。そしてそれをねじ伏せるヒロインの目力が必要不可欠だ。エロシーンに入っても何よりヒロインと目を合わせてしまう。顔で勝負できる御魚ありち先生の自信ある大胆な構図が私は好きだ。圧巻が12ページのウインク。口がふさがっているのだが目で何かを訴えたい(それが何かは分からないのだが)、思わず気持ちが入ってしまう絶妙な表情と言える。セリフ回しも上手い。圭一は竿役らしくエロシーンであまりしゃべらないのだが、初体験であるはずの美羽が終始セリフでリードする。特に「おねだり」と「感謝」の畳みかけ方がボイスドラマのようである。18ページのようなオーソドックスな正常位を描きつつ、毎ページちゅっちゅを入れつつ22ページ、体位を変えての萌え袖がまたあざとい。強いて言えば大ゴマが欲しいくらいだろうか。僭越ながら令和の快楽天で成功する要素をすでに持ち合わせていると言っても過言ではないほど素晴らしい。逆に整いすぎていて次にどんな作品を描かれるのか想像がつかない。得意ジャンルを磨くもよし、オールラウンダーで攻めるもよしだ。次回作を今から期待したい。
あらすじ
圭一は大学生になっても幼馴染の美羽の世話を焼いていた。あまりに声をかけるものだから初めてできた彼女とも破局してしまった。そんな美羽は負い目を感じてか、それ以上の何かを求めてか、圭一を家に呼び励ましてあげようとする。
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330円
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