copyright 2023 ワニマガジン ごさいじ
タイトル | オーバーオーバーオーバー |
作者 | ごさいじ |
掲載誌 | 快楽天 2023.06 |
ページ数 | 20 |
ヒロイン | 美咲 |
竿役 | 悠人 |
エロページ位置(割合) | 3 – 20 (90.%) |
発射数 | 5 |
公式タグ | フェラ / JD / 中出し / カップル・夫婦 / 恋愛 / 陰毛 |
修正 | 白抜き修正 |
前回の層積先生の作品紹介の中で、ごさいじ先生の作品は自分の中でお預けしていたと告白した。しかしスケベなことを我慢するのは良くない形で暴走しがちである。本作もそういうストーリーだったようだ。
※当ブログはアダルトブロクです。分別ある大人は用法用量を守った服薬を!!
エロ漫画で考える薬力学
メンヘラ界隈の隠語にODというものがある。薬の過剰摂取(over dose)の略語だ。よく言われる通り、どんな薬も飲みすぎると毒になるというのは正しい。身体への薬理作用がある限り、過剰な作用は有害な影響を与える。薬の作用も副作用も個人差が大きいため、100人が服用して50人が作用する服用量で表現する。それぞれED50(50%有効量 Effective dose)、TD50(50%中毒量 Toxic dose)、LD50(50%致死量 Lethal dose)と呼ぶ。それぞれの絶対量というよりは、ED50と、TD50・LD50が近いほど「危ないクスリ」となる。ED50が標準的な処方量となることが多いらしい。LD50をED50で割った値を「安全係数」と呼び、これが1に近い薬は一つ間違えただけで致死量に達するので、どれだけ効くとしても市販薬には適さない。ODの定番?であった咳止め薬ブロンにはコデインという成分が含まれており、延髄のセキ中枢を抑制する「麻酔薬」である。延髄は脳の一部であり、ODすれば延髄以外の脳機能にも影響する。これを嗜癖目的でODすることをコデイントリップと呼ぶらしい。ブロンの大人1日の処方量は錠換算で12錠(ジヒドロコデインリン酸塩30mg)だが、約40錠で中毒量、約200錠で致死量に達する。なおブロンには液剤と錠剤があり、液は甘いシロップのためODには適さないとか。ちなみに上記は単剤の話。薬剤は体内で肝臓ないし腎臓で無毒化・排泄される。体内濃度が上がるほど排泄スピードも原則上がるのだが、他の薬剤と併用すると代謝が遅れ致死量が下がる。この代表格がアルコールだ。アルコールは中枢神経作用があるだけでなく、大量の薬を飲む嫌悪感を薄めてくれるため非常にマズいとされる。アルコールでなくても本作のように多剤服用はマズイという話だ。
男子立つや立たざるや
本作の竿役である悠人は何を隠そう勃起不全 – EDである。悠人は通販で勃起不全治療薬を購入してガブ飲みしたとある。「バイアグラ」で検索すると実際に通販サイトがぽろぽろ出てくる。もともと狭心症(心臓を取り巻く冠動脈の梗塞、死ぬタイプの胸キュン)の治療薬として治験されていたが、男性の治験者が薬を返したがらないことから抗ED作用が発見された。25mg剤と50mg剤があり、本番前に1錠飲めば効くらしい(高齢者などリスクが高い人は25mgから推奨とか)。通販価格は1錠あたり1000 – 1500円くらい。御存知の通りバイアグラは既に国内承認されており、不妊治療目的であれば保険適用もされる。実は比較的安全な薬なのだが、もともと循環系に作用する薬なので、心不全などの死亡事例もあるとの事。皮肉にもバイアグラの添付文書には「性行為は心臓へのリスクを伴うため、勃起不全の治療を開始する前に心血管系の状態に注意をはらうこと」と書かれている。強壮剤としてはマカやスッポンエキスなど、サプリは亜鉛がよくイイとされるが、これはどちらかというと連射性能の方で、立つや立たざるやという状況に効くかは分からない。いずれにしても興奮剤なので飲みすぎると気分が悪くなること請け合いだ。
閑話休題。「極限に調子が悪い時に勃つ」というのは男性なら一度は経験があるのではないだろうか。勃起とはなかなかにミステリアスであり、ちょっと古めのラブコメなどでも当人の意に沿わない勃起が描かれたりする。勃起中枢は脳ではなく脊髄の腰側に存在し、性的刺激に基づいて脳からの刺激が届くとチンコに指令が出る。実はチンコ自身も勃起中枢に刺激を送ることが出来、いわゆる「触られて勃つ」のはこの作用による。そして御存知の通り寝起きにもチンコは勃つ。「勃たない」のは中高年にはありふれた病気なのだが、本作のように失神中に勃ったとしても特段悪影響はないのであまり調べられていないようだ。
「いっぱい」
ED持ちの彼女は色々思うところがあるのだろう。起立したチンコを見せられて、思わず悠人のパンツを下ろし、触り、舐め、咥え、ゴム付けて挿れたとしても無理からぬ処であろう。これは現刑法では準強制性交等罪に相当するのだが、かつては女性発は罪にならなかった。「勃ってないものは挿れられない」という理屈であろう。令和のエロ漫画では男側が女の寝込みを襲うのは、事前に示し合わせた「プレイ」である匂わせを残すのが作法なのだが、女が男の寝込みを襲うケースはガチの場合が多い気がする。本作もギリギリで意識を取り戻すのだがアウトっちゃアウトである。なお美咲さんに挿入の意志があったかどうかは明確でなく、こすりつけていただけで悠人がイッてしまう。意識を取り戻しギンギンになった我が分身を握りしめた悠人は、そこからラブラブHに突入する。EDのせいで女の魅力に自身を失っていた美咲さんもここで覚醒する。「悠人といっぱいえっちできるの嬉しい♡」「俺も嬉しい!!!」と初めての膣内射精(ゴムあり)を堪能する。注目は美咲だけが「いっぱい」と付け足した部分だ。16ページ、有言実行の1ページ2射精を達成する。これが今期4発目である。この後も花火大会は夜まで続いたらしく、ゴムを使い切ったところで悠人は彼女の性欲を悟る。いわゆる「望まない生中」で悠人は果てる。
オーバーオーバーオーバー
後日談として、ODの件を美咲に白状する。美咲さんはここまで性欲強めながら非常に甲斐甲斐しく、デート中に倒れたとしても不機嫌な素振りを微塵も見せない、逆に今どき珍しいタイプの母性あふれすぎるヒロインと言える。薬の件も笑って許してくれる。悠人くんもニッコリした、直後に、「この薬どこで買えるの?」と悪びれゼロで聞いてくる。「オーバー(ドース)」で「オーバー(キル)」されるプレイを「オーバー(=重ねられる)」というタイトル回収がオチである。若干サイコパス感があるのだが、ごさいじ先生の描くヒロインは屈託がないので何でも許せてしまう魔性がある。あ、オーバーには「終わり」という意味もある。3つめはこちらかもしれない。
あらすじ
大学生の美咲は、彼氏の悠人と3日間のお泊りデートの準備に余念がない。美咲も彼氏とのイチャイチャを期待しているが、悠人は彼女とのHが上手くいかず悶々としていた。悠人はこの日に合わせて勃起不全薬や強壮剤をガブ飲みしていた。昼間からムラムラが止まらない悠人は、お楽しみの夜を迎える前に白目を剥いて倒れてしまう。恨み言も言わず看病する美咲だったが、薬の影響でいきり立った悠人のチンコに美咲の我慢が限界を迎える。
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1,210円