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エロ漫画では、野外露出といえば女性の嗜みと相場が決まっている。読者は男の裸など見たくないので必然である。何ならベッドの上でも男は脱がなかったり、そもそもチンコを残して消滅する事さえある。「竿役に汚いオッサンはアリかナシか」という議論があるが、どちらにしても丁寧に描き込まれないという意味では大差ないと言える。
本作は勢い公園で青姦と洒落込むのだが、この行為はご承知の通り刑法174条、公然わいせつ罪を構成する。エロ漫画と性犯罪は切っても切っても切れない関係ではあるが、性犯罪には刑法上の犯罪とそうでないものがある。後者は盗撮やチカンなどで、迷惑防止条例違反などで検挙される。公然わいせつは刑法犯であり、平たく言うと「誰かが見る可能性のある状態でエロい格好や行為をする」と処罰対象となる。この「状態」というのが曲者で、結果的に目撃者が居なくても、第三者から見える可能性があれば犯罪が成立する。つまり被害者が居なくても成立する性犯罪である。わいせつ物頒布も一般的に被害者の居ない刑法犯だが、公然わいせつは一人でも完結できる性犯罪なのだ。わいせつ性の定義はTPOによって変わり得るが、本番行為は文句なくNGだろう。侮るなかれ公然わいせつ罪の法定刑は6ヶ月以下の懲役まである。そもそも公然わいせつで立件されるケースは常習犯が多いので、初逮捕でいきなり起訴有罪となる事もあるらしい。晶葉さん、「誰にも見られなかった」としても御用心を。
あらすじ
春樹と晶葉は映画館の前で待ち合わせをしていた。春樹は暇つぶしに警察の不審者情報を見て、女性の露出魔が近所に出ていることを知る。映画を見終わったあと、春樹は晶葉の火照った胸元、それでいてコートを脱ごうとしない様子をみて、「コートの下、何も着てなかったりして」と軽口を叩く。それに晶葉は、「よく、わかったね 正解」と返答する。
