copyright 2023 文苑堂 あおやまきいろ。
タイトル | 片足ではみ出して |
作者 | あおやまきいろ。 |
掲載誌 | COMIC BAVEL 2023.05 |
ページ数 | 22 |
ヒロイン | 宮古先輩 |
竿役 | 進藤 |
エロページ位置(割合) | 12 – 20 (40.9%) |
発射数 | 1 |
公式タグ | 処女 / 制服 / カップル・夫婦 / お姉さん / 学園 / 学生 / 巨乳 / 恋愛 |
修正 | 白抜き修正 |
カワイイエロでデトックス!
本作はりぼんかちゃおでも読んでいるかのような、恋に悩むカワイイ少女のささやかな冒険譚である。令和日本においてエロ漫画を定期的に買い求める紳士はみな、こういう話をどこかで求めていると信じている。もちろん少女漫画が読みたければ買えば良い。エロ漫画にはエロい話も必要だし、本作も無論エロいのだが、どんなハードコアでも匿名で手に入れられる世界では逆に本作のような清涼感のあるエロでデジエロデトックスする必要がある。
あなたとなら、できること
本作のテーマは「悪いことしましょ」である。甘くて重いテーマと言える。悪いこと、と一口に言っても、誰かの大事なものを奪い悲しませる非道なものから、社会規範をほんの少し逸脱するものまで様々ある。真面目な宮古先輩が最初に手を染めた悪事は、「飲食禁止の図書館でクッキーを食べる」という心の底から可愛いものである。
悪事をする上で最も重要な要素は何か?周到な計画や腕っぷしも大事だろう。でも一番は、罪悪感を共に背負ってくれる共犯者の存在であると考える。ビートたけしは「赤信号みんなで渡れば恐くない」と、はたけカカシは「ルールを破ってでも仲間を守れないヤツはクズだ」と言っている。世の中には無数の、明文化されているいないに拘わらず、守るべき規範が存在している。それらをすべて守る事に意識を注ぐのは大変なことだ。それより信頼できる誰かと共に生き、時には手を取ってルールを飛び越えることも意味のあることだろう。宮古先輩はその伴侶として、自分を信じてくれると言った進藤を選んだ。そして少しずつ、殻を破っていったのだ。
片足から両足へ
進藤はそんな素顔の宮古先輩を見ることが新鮮で嬉しかった。しかし宮古先輩が抱える、自らの素顔を晒す恐怖心がふとしたことで噴き出してしまう。幻滅されたかもしれない。でも幻滅して欲しくない。進藤くんのことを信じたい。そこで宮古先輩が進藤だけに共犯者になって欲しい「悪いこと」を求める、そう、不純異性交遊だ。
本作はこのテーマ、ささやかな悪いことをキミと一緒にしようよ、という意味がタイトルの「片足ではみ出して」という呼びかけになっている。両足でがっつり踏み出すのではない、あくまで片足をはみ出す程度、という可愛さがそこにある。では片足と両足の違いは何か?どこまでが「片足」なのか?その答えは奇しくも「股間」である。二人が片足をはみ出し続けた結果、男女の股間に辿り着く。ここを通り過ぎた二人は、共に両の足を踏み出して歩いていけるのだろう。そう、夜の学校とかね。
あらすじ
進藤は同じ図書委員で真面目だが儚げで守ってあげたい宮古先輩に告白し、OKを貰う。宮古先輩は「悪いこと」に対する憧れがあり、進藤と一緒にささやかなルール違反を楽しみだす。買い食いやサボりなどを楽しんでいる先輩に新たな一面を見た気がする進藤。それを期待外れと捉えた宮古先輩は幻滅されたと感じ、進藤に問いただす。
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1,210円