copyright 2023 ワニマガジン Pennel
タイトル | お昼休みが終わらない |
作者 | Pennel |
掲載誌 | BEAST 2023.04 |
ページ数 | 16 |
ヒロイン | アタシ |
竿役 | おまえ |
エロページ位置(割合) | 5 – 15 (68.8%) |
発射数 | 2 |
公式タグ | JK / 制服 / 学園 / 巨乳 / 淫乱 |
修正 | 白抜き修正 |
学園日常ラブコメ系を主戦場とするPennel先生の16ページの小品である。タグを見て頂いても分かるように、王道かつ淡々とした展開で口当たり軽めとなっている。
友達感と「セフレ」
と言いながら本作を繰り返し読むと感じるのは竿役の虚無性である。古来より「男女の友情は成立するか?」という難題がある。この問いは概ね女性から男性に向かって投げられることが多い。何故なら関係をこじらせるのは十中八九、性欲を持て余した男の方だからだ。常識的な女性は複数の男性と関係を結びたがらないので、友情の深まりと性行為の間には超えられぬ崖がある。男性の性欲は根源的に誰が相手でもいいので、そもそも友情と別軸である。なので上記の難題が男女を困らせ続けている。
この難題の裏で忘れられがちなのは、「そもそも男にとって友達とは何なのか?」である。女性間では社会関係の濃淡にかかわらず、会社の同僚や義理の親戚筋であっても「友達」という表現を好んで使う傾向にある。むしろ当人同士の仲の良さに関わらず、対外的に友達であることを主張しているケースも多い。対して男性間では、そこに社会的な関係性がある場合はその肩書が優先される(「同業者」や「兄弟子」など)。そして関係性が薄い場合は「知人」と呼ぶ。学生期以降の「友達」という表現は、社会性を超えてプライベートな部分を含めた親交があり、かつ趣味嗜好や考え方など深い部分で何かが共有されているという含意さえある。もちろん個人差はあると思うが、「肝胆相照らす」と言うように内蔵まで見せあってこそ親友なのだ。つまり、男性的価値観で女性を友達として見るためには、女性側がかなりの観点で男性的指向に寄り添う必要がある。そこには必然的に性衝動や性嗜好も含まれる。「セックスフレンド」とは本質的に女性の友達感に寄った – ステディではないがセックスを許容する程度の知人 – 表現であり、男性側はありがたい存在だと思いつつも、真に友達と思っているかは概ね疑問がある。
現代男子に求められるセフレ
これが非実在の女性であれば、作者の胸算用でいくらでも男の考え方に寄せることができる。口調や趣味(バイクや釣りなどオッサン趣味を女子校生にやらせるシリーズ)、感情より論理を優先する発言、美的感覚(TPOより機能美を好むなど)、そして性に関する緩さである。本作の男女はどちらも名前がないのだが、男側はそもそも作中で相手に呼びかけを発していない。冒頭の「おっぱい揉む?」に至るくだりも、女側から話しかけているだけでなく、おおよそオタ男子のような思考回路をしている。4ページ目の「マジでさ なんかあったのかよ」というセリフも、流れ的に「何でおっぱい揉ませてくれんの?」という男側のもっともな疑問ではなく、女側の気遣い100%の声掛けだった。この後も男側からのモーションは微塵もないのに、恐らく男が勃ったからという理由で女側からパイズリをご提案している。パイズリの経験がないので恐縮だが、やってる側は特に気持ちよくないと思うが本作では女側がさもシゴかれているようなイイ顔をする。パイ射の後で「もう無理」「なあ頼むよ」と懇願しているのもまさかの女である。
最後の最後に竿役が不機嫌の理由を吐露するのだが、「んだよ そんなことかよ」と言いたくなるような内容だった。とにかく竿役に中身がない。「じゃーさあ バンドでもするか?」これさえも女側に言わせる。まさに男性から見ても理想の親友である。これでサセてくれて、交際どころか何も見返りを要求しない。フェミニストが忌み嫌い指弾しがちな「小さな母親」「従順な性奴隷」というキモオタ好き萌えキャラ像と相容れない、本作のヒロインこそ真に男の求める理想のセックスフレンドで間違いない。
あらすじ
日陰者の男女が昼休みに階段の踊り場でたむろしている。女がいろいろ話しかけるが男はどこか上の空だ。勢いで女は「おっぱい揉むか?」と言ってしまい、男が「うん」と返事してしまったところから、二人の長い昼休みが始まる。
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