copyright 2023 ワニマガジン れぐでく
タイトル | 冷たい君と熱いゲームを |
作者 | れぐでく |
掲載誌 | BEAST 2023.10 |
ページ数 | 26 |
ヒロイン | ガムロ |
竿役 | てぃーやん |
エロページ位置(割合) | 15 – 26 (46.2%) |
発射数 | 1 |
公式タグ | ギャル / パイパン / ファンタジー・SF / 巨乳 / 童貞 / 褐色・日焼け / 金髪・茶髪 / ぶっかけ・顔射 |
修正 | 白抜き修正 |
たすけて
雪男と違い、雪女というのは日本独特の妖怪であるらしい。日本は「冬の寒気」と「日本海からの水蒸気」の絡みで世界一の豪雪地帯と言える。雪深い地域は世界中にあるが、殆どは根雪であり年間降雪量は多くない。日本海側は夏に雪が溶けるにもかかわらず冬に家が潰れるほど雪が降る。このため吹雪に見舞われた旅行者などが意識朦朧な中で木々や氷柱を女性と見なしてしまうのだろう。なので雪女にまつわる物語は再会の叶わない儚げなロマンとともに、男の精気を吸い取って命を奪うといった猟奇性をもったものになりがちである。みなさんご存じ天原先生の「異種族レビュアーズ」でも雪女は男が絶対に避けるべき種族であると断言されている。
ボーイミーツ雪女
本作の二人はオンラインゲームの中で知り合ったと思われる。互いにハンドルネームの「てぃーやん(竿役)」「ガムロ(ヒロイン)」と呼び合っており本名素性は一切明かされない。その中で唯一明かされた属性が「ガチの雪女」である。ガムロさんは雪女であると言われなければ普通のかわいいギャルであり、極めて珍しいと思われる褐色肌の雪女という盛りっぷりだ。本作が奥ゆかしいのは、あえて初回のエンカウントでいきなり距離を縮めるのではなく、冒頭のオフ会はショップ巡りで軽く流している。そのあと教室で男友達にひと煽りされているが、二人は普通にデートを重ねて距離を詰めていったという描写を入れている。かといって愛だの恋だの付き合っただのという事は言わない。友達感覚でネカフェのカップルブースにたどり着いた。作中では描写されていないが、「ガチ雪女」が褐色ギャルになる過程で、好奇の目からおよそイジメイジリやチカンなど嫌な目には遭ってきたのだろうと察せられる。そういう意味でガムロさんは陽気なのだが人付き合いは慎重に進めるように見える。逆に胸襟を開いた相手にはとことん尽くすタイプなのかもしれない。カップルブースでガムロさんはてぃーやんを挑発する。
コールド・ビューティー
雪女は意識的に冷気を発することができるらしい。カップルブースでてぃーやんが人肌を感じられたのは、それだけガムロさんが警戒を解いている証なのだ。しかし男女が肌を合わせていて何とも思われないのもシャクだとてぃーやんが漏らしたのをガムロさんは聞き逃さなかった。「じゃあ男として意識させてみろ」とてぃーやんを見つめる。免疫のない彼が目をそらしたのを見て「はい負け」と煽る。負けん気で見つめ返すてぃーやん。雰囲気にあてられてキスしたところで、冷たい舌の感触に舌が凍ったと取り乱す。極低温環境では舌のような粘膜を金属部に当てると表面の水分が凍結してしまい、凍傷どころか皮膚がはがれる危険がある。相当な冷気を発したのは「下手のキスのペナルティ」とはぐらかすが、ドキドキした事の照れ隠しだろう。二人のイチャツキは続き、ガムロさんも負けを認める。そのまま生エッチになだれこむ二人。冷え切った雪女の身体は次第にほぐれ、人肌同士で熱く抱き合う。
背筋が凍るラスト
かくして雪女は身を守るべく冷気を体にまとわせていたが、てぃーやんとの日常がその冷気を脱がせた。エロシーンにいたって再び冷気で身体を守ろうとするが、男の熱によって再びトロかされ熱を帯びる。この起伏がれぐでく先生の描くガムロさんの表情から伝わってくる。彼女は感情豊かであるが、時折見せる氷のような眼差しとのギャップがたまらない。素直な感情を見せることで、読者もまたガムロさんに許され煽られ受け入れられトロかされる感覚を味わえる。雪女というテーマから思いがけずハートウォーミングな作品に仕上がっている。最後のページを見るまでは。
ラスページ、てぃーやんは嗜みとして外出しするのだが、雪女の皮膚感覚は鋭いのか「中にもけっこう出たよ」と告げられる。男として謝るてぃーやんに、「関係ない」とガムロさんは告げる。「君の精子はアタシの胎内で凍らせたし」「だからま好きなときに解凍するんで」。なので逃げられないし全てはアタシの思い通り。人間業ではない最大限の脅しに背筋が凍り付く。やはり雪女は怖いというステキな残暑の怪談であった。
あらすじ
ネトゲ友達のてぃーやんとガムロが初めてオフで会うことになった。見た目ギャルのガムロさんは自身を雪女と名乗った。その後もゲーム友達として逢瀬を重ねたとあるネカフェで、彼女の人肌を感じる。相手を意識していないと雪女の冷気は出ないそうだ。「少しは意識させたい」というてぃーやんの言葉から、二人は互いをまさぐり合う。
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