BEAST5月号が更新された。私はまず最初に当ブログの下準備としてタグを確認するのだが、今回少し変動があったように見えるので速報としてご紹介する。日夜大量にエロ漫画を輩出するkomiflo、とかくタイトルや作家名など忘れられがちなエロ漫画において属性タグは生命線である。
上図で、上が4月号、下が5月号のタグである。まず直感的に数が増えている。どちらも掲載漫画数は12,4月号は平均タグ数が4.83に対し、5月号は8.83と倍増している。4月号の最少タグ数は[仲町まち] 同棲一日目 の2、最多が[すーぱーぞんび] ヒミツのカンケイ の8であるのに対し、5月号は最少でも6(4作品)、最多は[長頼] 放課後かしましガールズ の16だ。まだ5月号を読み込んでいないのだが、いくらなんでも2は少なすぎる。属性のカットを増やすこと自体は大賛成だ。
中身のタグについて詳細な比較はまだできていない。ただ明らかに目立つのは「陰毛」というタグである。なんじゃそら、と言いたくなる。かたや「パイパン」というタグがあるため、どちらかというとこのために作ったタグなのだろうか? LOではあるまいし、陰毛が生えている事をウリにするのは正直意味不明だ。必然的にやたら陰毛タグが付いている。すべてが陰毛特化の作品ではあるまい。属性としては「剛毛」などもっとピーキーなものが求められると考える。あと髪の毛に対するタグが増えた。「金髪・茶髪」タグは以前からあったと思うが、あまり多用されてはいなかった。そもそもモノクロ漫画で黒髪以外をどう表現するかはさじ加減と言える。言われなければ金髪か白髪か、はたまたサイケデリックかは分からない。ここも読者の嗜好として刺さるのかは微妙だ。ここまで乱発するのならむしろ黒髪ロングの方が(モノクロ漫画としての)タグとしては需要があるのではないだろうか。髪型に対するタグは「ツインテ」しか無かったと思うが、ここは作家様もこだわりどころだと思う。「おさげ」「三つ編み」タグは賛成である。
都道府県タグの際にも言及したが、「学生」というタグは無かったはずだ。4月号には「JK」「JD」というタグがあるのだが、これが「学生」に統合されるのだろうか。正直、低い側の年齢層に関する表現は非常にセンシティブになりつつあるので、CとかKとかDとか書かない包括的な「学生」というワードのほうが扱いやすいのは仕方ないところだろう。かたや「学園」タグと併用しているのは本意なのだろうか? 学生だからといって舞台が学園だとは限らないので、分ける意味はあるのだと思うが、そこまで厳密に運用できるものだろうか? 「制服」も同様である。「学生服」ではないため、ありとあらゆる制服が対象なのだが、タグの意図として「制服なら何でも刺さる」という読者は少ないと思う。タグを開けてみてから選べばいいといえばそうなのだが。髪型と同様に、服装に関してもタグを追加しても良さそうに思う。
最後に、存在していたものの多用されていなかった「羞恥」タグも今回3作品で登場している。恥じらいの描写が全くないエロ漫画は稀有なので、拡大解釈すれば何だって羞恥なのだが、それでは読者に刺さらない。しかし対象的に「淫乱」タグが必要以上に多用されているので、この2つのタグのバランスを取れれば良い作品に巡り会える率が上がると信じる。その意味で、「羞恥」と「淫乱」が1作品に同時に存在しているのは残念だ([柴犬五郎] かわいそうは可愛い)。まだ中を読んでいないので、ヒロインが2人いるなど納得のあるタグであった場合は申し訳ない。もう少し読み進めてから再度レビューしたい。
<2023/4/14追記>
柴犬五郎先生の作品は、「淫乱」ヒロイン「羞恥」竿役という構図のようだ。ヒロインと竿役の属性を混ぜるのは検索機能的にあまりよろしくないと思う。出来れば竿約属性だけのタグを作るべきだろうが、運用は難しそうだ。