さァ、揉ミグルイましょう! [鈍色家電] だから好き (HOTMILK 2024.11)

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copyright 2024 コアマガジン 鈍色家電

タイトルだから好き
作者鈍色家電
掲載誌HOTMILK 2024.11
ページ数47
ヒロイン梶野
竿役戸羽
発射数4
公式タグフェラ / パイズリ / パイパン / ショートカット / 中出し / 制服 / 学生 / 巨乳 / 恋愛 / 潮吹き / 童貞 / 金髪・茶髪
修正モザイク修正

本日はひさびさ登場、鈍色家電先生の「好き」シリーズの最新作をご紹介したい。内容に入る前に本作は規格外の47ページという超大作である。ストーリー・エロシーンの境目(19ページ)がはっきりしている作品で、前半後半ともに楽しめる。オススメである。合わせて本稿も異常に長くなったことは申し訳ない。男の煩悩というか三大欲求として「飲む・打つ・買う」という表現がある。翻訳すると酒・博打・買春となる。どれも法律的道徳的に規制の対象となる行為で令和の男性諸氏は毛嫌いする向きもあろう。エンジョイ勢カジュアル勢が減少しているが、それぞれのガチ勢は今宵もまた鎬を削っておられる界隈と言える。本作のテーマはギャンブルである。当然本筋はエロなのであくまでフレーバーとして楽しんで問題ないのだが、大作ゆえにかなりページが割かれており折角なので解説を試みたい。

ブラックジャックをよろしく

本作の舞台は三ツ門学園(新潟の地名らしい)の学園祭。「学園祭でカジノ」という設定なのだが、「学園祭で風俗」のようなご都合設定と思うなかれ。「文化祭でカジノゲーム」というのは最近よくあるらしいのだ。現金を賭けないトランプゲームとして雰囲気を楽しむのはけしからんことではない。射幸性という意味では射的でも輪投げでも変わらないのだから。好き嫌いはともかくカジノには独特の「大人の社交場」感があり、本作でも遺憾なく発揮されている。本作扉絵はポーカーの描写(今風のホールデムではなくドローポーカー)なのだが、本番はブラックジャック(以下BJ)である。BJは手札の合計値が22を超えない範囲でディーラーの手札より大きければ勝ちというルールである。各プレイヤーには最初に手札が2枚ずつ配られ、プレイヤーは「今の手札で勝負」または「もう1枚手札に加える」を選択する。22を超えなければ何回加えても良い。絵札は全て10としてカウントするため10となるカードは他の数字より4倍多い(10, J, Q, K)。そしてBJの妙味はエースにあり、エースだけ「1または11」の有利な方の数として扱っていい。手札が11以下であれば必ずカードを引くべきであり、21に近づくほど追加手札でバーストする危険性は上がる。細かいルールを抜きにすると、カードが配られる前に賭けた額に対して、勝った場合は賭け額の2倍を受け取ることができる。最初の手札が「エース」「10, J, Q, Kのどれか」の組み合わせの時にはBJという出来役として無条件勝ちとなり(本作7ページ)、賭け額の2.5倍を受け取れる。本作では梶野さんがディーラーとして、風紀委員である戸羽くんと「一騎打ち」と書かれているが、これは正確ではない。BJの勝敗はディーラーの手札との比べ合いなのだが、ディーラーはゲームに参加していないのだ。ディーラーはテーブルリミットまで賭け額を無制限に受け入れるのみで、手札に対して降りたり賭け増したりできない。ディーラーのBJはプレイヤーの無条件負けだが掛け金の割増はない。そして何より、BJのディーラーは「手札が16以下なら必ず引き、17以上になったら必ず引かない(その手札で勝負)」と決まっておりプレイングの余地がないのが特色である。本作ではディーラーである梶野さんも掛け金を出す描写(7ページ下)があり、カジノルールとは違う梶野ルールで行われている可能性はある。ここまでが前提だ。ちなみにタイトル的には「バカラ」を描くつもりだったのかなとも思った。こちらもカウンティングが物を言いアジアのカジノシーンでは不可欠だが知名度に劣るためBJにしたのかもしれない。

カードカウンティング

色々な用語が出てきているが、唯一合法であり最も重要な「カウンティング」(「カード追跡」もおそらく同じ意味)に関しては最後に説明する。6ページ、「マーキング」とは傷や模様など伏せてあるカードの数字を不正に知る方法である。15ページの「香水によるカードの追跡」も同じ意味だと思われる。しかしBJはカードを引く引かないの決定権が本来ディーラーには無く、引けるカードも山札の一番上のみなので、本気で勝ちに行くのなら引くカードそのものを操る「イカサマディーリング」が必要だろう。何よりBJはルール上、プレイヤーである戸羽の手札はディーラーに見せる公開情報なので、ディーラー側にマーキングの価値はあまりないのだ。「ネイルの反射(で覗く)」というのも、1枚下のカードが覗ければ意味はあるが勝てるかどうかはカード次第といえる。ではどうやって勝つかの説明である。BJは原則として使用したカードを都度シャッフルするのではなく、ゲームで使用したカードは山に戻さず最初にシャッフルしたカードデッキが無くなるまでゲームを続ける。1ゲーム終了時に全てのカードは公開されるので、どのカードが山から消えたかは公開情報である。つまりどのカードが山に残っているかも理論上は分かるのだ。上記の通り「エース」「10, J, Q, K」を引く確率がBJでは重要なので、山札に残るこの2種のカードを数えることをカウンティングと呼ぶ。他のカード、特に2や3などの数字の小さいカードをカウントすることも効果がある。簡単なことに見えるかもしれないが、カジノでは52枚1組のトランプを6-8組混ぜて大量にデッキを作るためエースの残数がゼロになったりはなかなかしない(最後まで使い切ることは通常ない)。ややこしいのだがBJにおいてカウンティング自体は禁止行為であり、何らかの機器や第三者に記録・記憶させるのは許されない。しかしどのカードが使われたかをプレイヤーが記憶する限りでは違反と言い切れないため、有効な戦術として機能する。カジノ側に残された対抗手段は「新しいデッキを作り直す」ことだが、大量のカードを都度シャッフルする(基本的にカジノのトランプは使い捨てであり、箱から新品を開封してシャッフルする)のは時間と手間がかかるため最後の手段である。BJは元々カジノ側の取り分の少ないゲームであり、カウンティングと適切なプレイングを続ければ期待値がプラスになり得る(長く続ければ必ずカジノが負ける)と言われている。大勝ちするのも難しいが、夢を見るより絶対負けたくないという方はぜひ遊んでみてほしい。

さァ、揉ミグルイましょう!

エロ漫画に戻ろう。オチから言うとこの二人はもともと両片思いのような関係であり、ぶっちゃけ壮大な茶番劇ではある。竿役の戸羽くんは風紀委員として梶野さん率いるスクールカジノを辞めさせるべくポーカーで勝負を挑み、学園祭用の通貨で100万ペニーの負債を負った。交換レートは書かれていないが戸羽くんの表情的にジュース10本分くらいだろうか。なおもゴネる戸羽くんを梶野さんは「裏スクールカジノ」へ招待する。ここでは100万ペニーごとに「サイコロの出目どおりのえっちな罰ゲームを執行」できる特典があり、戸羽の求める「出店停止命令権」も同額とした。なお物語を通して、戸羽が負けた場合の沙汰は明言されていない。カジノ含め博打場が絶対に許さないのは「持っていない種銭での勝負(賭け金後払い)」だが、梶野さんは表カジノでパンクした戸羽に「博打での返済」を認めている。梶野さん的にはそれはそれで戸羽の胸を揉みまくったあと身ぐるみ剝いで物理的にケツの毛を毟るつもりだったのかもしれない。揺るぎない自信で臨んだBJだったが、開幕から戸羽くんのバカヅキで圧倒される。梶野さんの切り札は上記の通り10カードのカウンティングだったのだが、8ページ、計算上山にたんまりあるはずの絵札が一向に出ない。策士策に溺れる、BJあるあるである。まんまと負債分含め200万ペニーを勝ち取った戸羽だったが、私も意外だったが、「えっちな罰ゲームサイコロ」は勝者ではなく裏カジノスタッフが振るシステムだった。その上で罰ゲーム「胸を揉む」出店停止命令権を選べると宣告される。ポーカーフェイスの裏で焦る梶野頭を抱えながらも答えは決まっていた戸羽はか細い声で「胸が揉みたいです…」と告げた。これまた意外だったが、罰ゲームと称しながらもカーテンの中で、服の上からという乙女仕様だ。しかしっ!ここは真剣勝負の鉄火場!胸を揉んだ側と揉まれた側の立場の差は歴然っ!戸羽、倍プッシュ!悠々と勝ちを積み上げる!尻を揉まれ生乳を揉まれては、蛇喰夢子は大丈夫そう赤木しげるでも賭け狂えないだろう。5000万ペニーを賭けた大勝負の中でようやく梶野は気付く。先述の通りカウンティングは証拠を残してはいけない。揉むか揉まれるかの脳内で正確にカウンティングを維持するのも至難の業だ。なんと戸羽は勃起せんとするチンコの血液充填度によるカウンティングという荒業をやってのけていた。ついでに洗っていないソコから漂うフェロモンにより、梶野さんのアロマタクティクスを粉砕し、梶野さんの平常心をも破壊してしまった。なおこの時点で充填率は51%である。この年にして童貞のクセに勃ちが悪いのは否めない。

博徒たちの恋愛頭脳戦ダークネス

私の想定レートでは5000万ペニーとなればジュース500本、末端価格にして8万くらいだろうか。バイト不可な高校生には身体でしか返済困難な領域である。しかも悪いことに、梶野さんは罰ゲームの仔細をあのチャットGOTに丸投げしていた。どうりでエロいわけである。ジーオーティーの回答は「手マン」であった。意を決してパンツをおろす梶野と、指を鳴らしてグプグプする戸羽。19ページ、赤面した梶野さんがこれから触られる箇所を「ウチの」と表現するところが大変エロ可愛い。トロトロにイカされた梶野さんは、5000万ペニーで何回振れるかわからないサイコロを持つ戸羽の手をぎゅっと掴み、無言でおねだりをする。用意周到に運ばれてきたベッドの上でおっぱじめるかと思いきや、風紀委員長たる戸羽はさらに4ページのクンニを施す。仕上がった梶野さんは、仕上がった戸羽のチンコを口で一発、胸で一発、そしてナカで一発仕留める。抜かずにがっついてくる戸羽を見た梶野の脳内に、普段はカタブツな彼が見せた優しい笑顔がオーバーラップする。イカされ、好きだと言われ、後ろからさらにガン突かれた梶野は突っ伏して戸羽の4発目の射精を受けた。

濃厚なカラミからさらに事後まで美味しい。後夜祭の焚き火を校舎から見つめる二人。「文化祭で結ばれた男女は長続きしないらしいよ~?」「賭けてみる?」と先刻まで賭けていたチップでコイントスをする梶野。表が出れば永遠の愛と梶野は賭けた。結果は表。それを見もせず「賭けるまでもないだろう」と見つめ合う二人の横顔が夜の篝火に照らされる。優美なオチである。表が出ようが裏が出ようが構わない、強い意志の力で抱き寄せる戸羽の愛絶対に表を出して見せる、左手に仕込んだコインとともに抱き寄せる梶野の恋。裏カジノで乳を放りだした挙げ句にイチャコラを聞かされたバニー達。そして債務のため収監され変わり果てた末に友人による死を願った鈴木。壮大な恋愛頭脳戦は幕を閉じたのだった。

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