copyright ワニマガジン 瀬尾日々照
タイトル | 蓮華往生 |
作者 | 瀬尾日々照 |
掲載誌 | 失楽天 2023.02 |
ページ数 | 26 |
ヒロイン | 美行(メイアン) |
竿役 | 狼煙(ローエン) |
エロページ位置(割合) | 6 – 24 (73.1%) |
発射数 | 4 |
公式タグ | おもらし / 巨乳 |
修正 | 白抜き修正 |
当ブログのカテゴリ分けを実施したところ、まだ失楽天から一作もレビューしていないことが分かり、本作をご紹介する。
サムネイルからわかるように非常に陰欝とした描写から本作は始まる。本作は中華テイストで、場所は八鰐(やがく)城区、おそらく香港の九龍城砦をイメージしている。実際香港には九龍城という軍事拠点があったらしいのだが、日中戦争やら国共内戦やらで城壁が破壊された後のスラムビルとして知られている方であろう。無計画に増築が進んだために一度中に入ると出てこれないほど迷宮化し、行政の管理もおぼつかない魔窟として有名だった。今はもう取り壊され公園になっているそうだ。9つの龍から8つのワニなので、本家より少しマイルドなのだろう。
本作は導入と舞台設定から想像もつかないただの純愛モノである。不幸なヒロインを拾って養って一人前の美女に磨き上げ、男女として愛し愛される存在になるという、陰キャなら一度は夢見る物語であろう。そこに本作は「刺青」というスパイシーな要素を盛っている。デジタルタトゥーなどと言うように、刺青は「一生消えない傷」の代表だ。それは裏返せば永遠の絆とも読み取れる。刺青を通した彫師との愛というのは中々に任侠感のある硬派な世界観なのだが、本作は本当に超甘口である。ヒロインは只々いじらしく、竿役は心がイケメン過ぎる。そしてヤクザなフレーバーが漂いつつも、危ないことは微塵も起こらず、超さわやかなハッピーエンドで締められる。
タイトルの「蓮華往生」も中々物騒かつ仏教的だが、おそらくヒロインの背中に彫った狼煙くんの刺青の作名だと思われる。ちなみに本作は中華テイストなのだが、ヒロインが唐突に僕っ娘なのが個人的にツボった。改めて調べるとボクっ娘は二次元の森羅万象に生息しているらしいので問題はないのだろう。さらに余談も余談だが、ここまで書いていて自分の中で「刺青しせい」と「刺繍ししゅう」がゴチャっていることを痛感した。だって最後の後背位尻射シーンが刺青というよりは刺繍みたいにファンシーだったんだもん。
あらすじ
豪雨の八鰐(やがく)城区に寄る辺ない少女が一人立っているのを彫師の狼煙(ローエン)が見つける。帰るところがないという少女は美行(メイアン)という名前で、「刺青を入れさせる」条件で家にいても良いという狼煙の提案を受け入れる。美行は自暴自棄気味に身体を差し出し、狼煙もそれを受け入れる。美行の身体を美術品のように優しく扱う狼煙の態度に、凍てついていた美行の心身も解きほぐれてゆく。