おんなのこになりたいおとこのこ [越後屋タケル] 深夜のTSパニック (Komifloオリジナル)

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copyright 2023 ワニマガジン 越後屋タケル

タイトル 深夜のTSパニック
作者 越後屋タケル
掲載誌 Komifloオリジナル
ページ数 20
ヒロイン
竿役 ルームメイト
エロページ位置(割合) 1 – 20 (100.%)
発射数 1
公式タグ オナニー / ムチムチ / オリジナル / ファンタジー / 巨乳
修正 黒棒による修正

特別編!

Komifloオリジナル作品からご紹介したい。Komifloには紙雑誌の配信に加えてweekly快楽天など配信オンリーの「雑誌」が存在する。それと別に本作のように単発配信される作品がある。何らかの事情で行き場を失った作品か、配信専用に起こされた作品なのか来歴はよくわからないが、いくつかの作品がラインナップされている。タイトルロゴのみ彩色されていることが多く、配信当初は雑誌並みのバナーがつく。
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本作はTSに「女体化」というルビを振っている。LGBT関連の中でLGBと本質的に違うTは最も間口が広く、最も曖昧で、最も議論の声が大きい分野だ。パニックに紛れて少し真面目に私の考えを書かせていただこう。

エロ漫画で学ぼうLGBTパニック

TS = Trans-sexuality(トランスセクシャリティ)とは、トランスジェンダーという大きな括りの一分野という立ち位置である。ジェンダー論は定説が非常に曖昧だが、
  1. 身体性(セクシュアリティ)
  2. 性自認
  3. 性指向
  4. 性表現
の4分類を紹介する。身体性は遺伝子によって規定される生物的性別を指す。性自認というのが一般的にトランスジェンダーにかかわる、身体性に関わらない自分の認識する性別ということになっている。性指向はどちらかというとLGBの方にかかる、男女どちらを性欲の対象とするかの事だ。性表現は、自分を何で装飾するか、要するに「何を着るか」を指す。トランスジェンダーと呼ばれるためには原則として2が逆転している必要がある。そのうち1を2に合わせる(性転換手術)欲求のある人をトランスセクシュアルと呼ぶ。2が逆転している人は4も当然逆転するとされる(トランスジェンダーが自己意志で簡単に替えられるのは服だからだ)。2が逆転していないのに4が逆転するタイプを異性装者トランスヴェスタイトもしくはクロスチェンジャーと呼ぶ。ミッツ・マングローブがこれにあたる。トランスジェンダー界隈では3が重要視されず、3のみが違うのがLGBになる。したがって「身体性は男、性指向は女、だけど性自認が女(レズ)」という存在を許容するかは論争になる。ちなみに逆転していない方は「シスジェンダー」と呼ぶ。
LGBは実際に長い迫害の歴史があり、多くのLGBは今でも閉鎖的なコミュニティを好む。つまりLGBの願望は「自分たちの事は放っておいてほしい」であった。あくまでパートナーと平穏に暮らしたいための権利(そのゴールの一つが結婚制度)を主張している。実際にはLとGは協力関係になく、Bの存在をLGに対する脅威とする層もある。歴史的にトランスジェンダー問題の源流は1、つまり身体性が非定型な人たち(たとえば「ふたなり」)の扱いから始まっている。4も文化によっては寛容も迫害もされる。しかし第一次フェミニズム運動の発展により男女間の制度的格差が縮まった頃に、突如2を問題視する動きが加速し、フェミニズムやGLBと合流しLGBTという運動が力を持ち始めた(この頃ついでにLとGがひっくり返った)。その根底にあるのが、カウンセリングやホルモン治療、性転換手術などの医療の介入である。LGBは「3.性指向は変えられない=治療による矯正は人権侵害である」という原則を主張しているにもかかわらず、Tは「2.性自認に疑念があるなら、1.身体性を含めて積極的に治療すべき」という正反対の主張をしている。ここにLGBTの矛盾があるつまり2.性自認に関する議論を一旦外した上で、1, 3, 4についての制度設計を固めた上で、2について慎重な議論を進めるべきだというのを私の主張とさせていただく。。つまり2の定義・客観的診断が無いにもかかわらず、主観のみをもって諸制度に手を入れようというところに種々の問題の原因がある。そしてこの指摘を回避するためにQという分類を追加し、議論をより後退させている。そして実は1に先天的な問題を抱える、医療介入が必要な人達がこの運動から排除がちである。上記の通り、トランスジェンダーは複数の軸について並列に議論を進めており、類型化や対立軸が人によって様々だ。この議論を「多様性」という言葉一つで逃げる傍らで、性急に結論を押し通した結果、スポーツ分野や刑務所などで1に帰着する問題が多発している。つまり2.性自認に関する議論を一旦外した上で、1, 3, 4についての制度設計を固め、2について慎重な議論を進めるべきだというのを私の主張とさせていただく。真面目な話終わり。

こんなに大きくなっちゃった  こんなに自由になっちゃった

不真面目な世界でもTSとか女体化とかいう言葉は揉め事を起こしがちである。TSは上記1と2「心も体も女」を指し、女体化という場合は1のみの変化で、性自認は残りがちだ。本作は「心は男、体は女」の女体化がベースになっている。この二人はルームメイトらしいのだが、もともとゲイカップルだとすると滋味深いストーリーが読み解ける。ワンナイトで元々女装趣味は無さそうなので、翌日以降葵さんが何を着て過ごすかも謎のままである。最近のエロ漫画は「男友達みたいな巨乳美少女」がトレンドであり、竿役側に感情移入するなら本作はその極限の形とも言える。
「おかあさんといっしょ」というEテレの番組は一種の示準化石なのだが、最後のひろみちおにいさんの体操「あ・い・うー」(1996-2005)の歌詞の中で、「ライオンになりたいおんなのこ / おんなのこになりたいおとこのこ」という歌詞がある。このフレーズを聞いたときから頭から離れない。混迷する21世紀の性を象徴するかのような名文句だ。ひろみちおにいさんに倣い、紳士諸君は共に葵さんに感情移入して味わってみようではないか。淑女の皆さまがもしいらっしゃったら、同じくライオンのような目線で男どものまぐわいを眺めていただければ幸いだ。
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あらすじ

男二人でルームシェアしていた葵は、謎の流行病にかかり部屋に引きこもっていた。この流行病は風邪症状に始まり、後遺症として身体にランダムな変異が発生する。葵の場合は気がつけば胸が膨らみ、完全な女性の体になっていた。男性としての性欲は残ったため、自分の体に興味を持った葵はオナニーを始める。初めての快感に思わず声が出た葵のルームメイトが見知らぬ女性となった葵を発見し、酔った勢いでセックスになだれ込む。

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