リピあり!底無しの優良店　[姶蜜] ぬるぬる♡レズエステの怪 (異世快楽天 Vol.20)

再び異世快楽天からのご紹介となる。本作はレアタグ盛り沢山なのだが、何と言ってもkomiflo都道府県人気タグで徳島県民を魅了したとされる「百合」が見どころである。タイトルにも入っており、上記データの通り本作の発射数はゼロだ。ただしここは異世界である。本作のヒロインは女性のエルフなのだが、相手は不定形のスライムで性別があるのかはよく分からない。ただ少なくともレズっ気はあるので看板に偽りはない。しかしオチは救いがないのでご注意を。「ダーク系」タグは入れるべきだろう。

紳士の嗜みとしてメロンブックスに度々お世話になるのだが、百合コーナーだけでなく「女性風俗」モノが増えているようだ。きっかけは永田カビ先生の「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」だろう。本書で女性向け風俗という百合世界の極北に焦点が当てられた。当然これは地下の話ではなく、普通に検索すれば出てくるお店の話だ。が、当たり前ながらこのワードで検索したことのある男、ひいてはそのような職業があるという事を初めて知った男は私だけではないはずだ。またしてもエアプレポで申し訳ないが、男性風俗との決定的な違いは「ヌキの無さ」に尽きる。レズ風俗嬢の守備範囲は広く、性器を直接責める・責められるプレイから、添い寝するだけ、街を歩くだけなど男性向けでは「オプション」と考えられているもの、果ては「直電話30分1万円」「メール1600文字8000円」という良い意味で風営法の範疇と思えないようなサービスまで取り揃えている。30分電話して1万円もらえるなら誰でもやりたいと思うだろうが、反面1万円に見合う満足を電話だけで与えるのはVtuberより難しいとも言える。男性風俗など立たせて抜けば終いだし、勝手にチンコ触って怒るやつが居ないかわりに、抜けようが抜けまいが文句言うやつも居る。良くも悪くも女性心理は極めて繊細であり、嬢に何を求めているかから始まって、おそらく数多くの地雷が埋まっている中を手探りで進んでいく必要があるのだろう。嬢に対するケアも含めると、商売として請け負うのは難しいのだろうなと感じる。

本作はノンケ男性向けのファンタジーエロ漫画である。読者にレズっ気が無いのだから、特段ヒロインにも無いと思われる。マッサージという名目でスライム3体に体中をヌルヌルにされ快楽の淵へと叩き込まれるという話だ。何らかの魔力が働いているのか、液体自体に麻薬的な成分が入っているのか、はたまた単純にマッサージテクがエグいのか。哀れリリアンヌさんは文字通り沼にドはまりしてしまう。このスライムは「濃厚な魔力でできた媚薬のようなもの」と自称しているので、対象を魅了する能力はあるらしい。ここまで依存させられるものなのかは分からないが、エルフさんサイドにも適性があったのだろう。16ページでスライムの挿入シーンがある。「貞淑なエルフにとっては人間の性衝動はこわかったよね」

「夜の生活が上手くいっていないのはあなたのせいじゃない」と擁護するようなことを言っておきながら、貴女は自分の淫乱さと本当の快楽を知らなかっただけ、と今一つ上と繋がらないことを言われる。性行為を一旦否定しつつも自身の性欲を肯定する。矛盾しているようだが、でも分からなくはない。この辺が上記の、女性レズ風俗の難しさなのだろう。経緯はどうあれ、わざわざ恥を忍んでレズ風俗の門を叩いた女性に対して、性欲を否定するわけには行かないのだろう。このスライム、結構なやり手であると感嘆させられると同時に、女性を沼にハマらせることに対する成功率は決して高くはないのだろうなとも感じる。何だかんだでリピってきた時点で勝ち確なのだろうが、初回でオサラバという女性も多そうだ。

本作のオチ、リリアンヌは普通に夫の元へ戻っているように見える。本当に帰宅しているのであれば、スライムは底無しの良嬢である。スライムが擬態して夫を襲おうとしているのなら、本作のレズ設定がよく分からない。なので私の結論としてはいわゆる「誰か取り込んだら自分が出られる沼」のような設定で、沼の軛から解かれたスライムがリリアンヌに偽装して現世に戻るということなのかと読んだ。それならそうと匂わせても良さそうなものだが。ラスコマの不敵な笑みが分からないが、やはりここはタイトル通りに「底無しの優良レズエステ」だったと考えてもよさそうだ。

新刊が爆死したらママ活沼にハマった話（単話）

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