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自ら「異種和姦オンリー誌」を名乗るcomic外楽から本作を紹介したい。Orcaはシャチの学名であり、英語名でもある。Killer whaleと呼ばれるように捕食性能が高く、海洋生物界において頂点と言える存在である。生息範囲も広く、極地方から赤道付近まで住めない海はないといえる。
作中でもそれとなく語られるが、シャチを飼育できる水族館は非常に限られており、日本では千葉の鴨川シーワールド、愛知の名古屋港水族館の2か所しかない。このうち本作のような本格的なオルカショーを行っているのは鴨川シーワールドのみと言える。実はイルカショーの類は動物虐待と見なされ欧米で非常に風当たりが強く、世界的に見ても実施例は非常に少ない。従ってショーアニマルとしてシャチを輸入することも実質不可能で、繁殖させようにもオスシャチは国内に一頭しかいない。神戸の須磨海浜水族園も改装後にシャチの飼育を構想に入れていたが調達の目処が立たないとのこと。現実は厳しい。
本作のオルカは少なくとも言語による意思疎通ができ、自発的にショーに参加しているように見える。そもそも海生哺乳類である彼女たちが人間社会で普通に生きる選択肢があるのかは分からないが、我々とて誰かに飼育されていると思えばそうなのかもしれない。なおサムネ画像のルッカさんはウェットスーツを着ており、上半身はほぼ人間の体つきである。問題の下半身は敢えて描き込まれていないが、女性器が明らかにシャチ型をしている。もちろんマサキ君と性交可能らしいのでご心配なく。
上記の通り本作の題材であるオルカショーは必見の価値があるが風前の灯でもある。賛否はあろうが、本作を読みシャチと人間が分かり合えると思える方はぜひ早いうちに鴨川のシャチショーをご覧頂き、水飛沫を浴びることを勧めたい。なお鴨川に4頭いるシャチは全てメスである、と言うと読者の性癖に刺さるだろうか?
あらすじ
シャチ亜人としてショーの舞台に立つルッカは、人間の世話役であるマッキーことマサキに想いを寄せている。ショーの最中も心ここにあらずのルッカを見かねて、同僚の亜人達によって二人を夜の水槽に引き逢わせる事に成功する。マサキの告白を受けてルッカも体を許してゆく。