地味だけど名器 [Cuvie] Unsatisfied (BEAST 2023.10)

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copyright 2023 ワニマガジン Cuvie

タイトル Unsatisfied
作者 Cuvie
掲載誌 BEAST 2023.10
ページ数 18
ヒロイン 青山望未
竿役 ほぺ
エロページ位置(割合) 2 – 17 (88.9%)
発射数 2
公式タグ ビッチ / 学生 / 巨乳 / 淫乱
修正 白抜き修正
 
手前ながら少しテンプレートをいじって賑やかにさせていただいた。当ブログはエロ漫画を読みたい紳士に作品をお届けし、売り上げに貢献する目的でアフィリエイトリンクを張らせていただいている。正直儲かっているわけではないが幾らかの返戻金は受け取れている。目的はあくまで優れたエロ漫画の紹介なので、(FC2が場所代として張っているものを除いて)エロ漫画以外の広告は載せないし、記事が隠れるような広告も入れない方針だ。ただ閲覧環境によってご迷惑がかかるようであれば対応させていただきたいのでご連絡いただけると幸いである。本日は一般作品でも活躍中の大看板Cuvie先生の作品をご紹介する。
 

一本では不満足?

本作のタイトルは直訳すると「不満足」となる。18ページと小品の部類だが心に微かなザワ付きを残すフルボディタイプの作品と言える。Cuvie先生の作品の特徴として「女と男のすれ違い」を強調したい。Cuvie先生はエロの当事者である女と男の双方に作話・作画カロリーを注がれている。エロ漫画では、作風によっては竿役とモブの区別がないほど男の作画が雑なものが少なくない。作話に関してもヒロインか竿役のどちらかに力点が置かれ、相手方の人格が描かれない事が多い。Cuvie先生の作品は、男女ともに思惑がある中でセックスに至る流れを両側目線(竿役を視点にヒロインを描写する等)で描いた作品が多い。造形上も男女差を強調せず「二人の大人」をフラットに描かれている。本作はヒロイン青山望未の視点で描かれるが、竿役である「ほぺ」との心理戦、そして意表を突くオチまで二人の関係の中で物語が進行している。
 

男と女のラブゲーム

本作のテーマは「男女の非対称性」だと考える。ヒロイン青山望未のもつ根源的な「不満足」は満たされぬ性欲である。本当に充足されるセックスを求めて夜な夜な男を求めているのだ。なので金銭を対価とすることを良しとせず受け取りを拒否する。一方で見極めの終わった男をブロックしてゆく。これは明らかに「男性性欲」の反映である。生物としての女性にとってセックスは手段であって目的ではない。妊娠し母となるため、愛され褒められ奢られ守られた先に女性性欲の充足はある。対して男性性欲はそれ自体が目的である。最高のセックスを求道的、強迫的に求める男はいくらでもいる。
望未がマッチングアプリでたまたま引き当てた「ほぺ」は、クラスメートであることも言われるまで気づかないほど目立たない男だった。男女逆ならエロ漫画や一昔前のラブコメではよくある展開だが、女から見て名も知らぬ目立たない男に初見時点で性欲が湧くとは思えない。かたや「ほぺ」は一目見て眼の前の望未がクラスメートだと見抜く。望未自身はクラスでも目立たない存在だと自認しており、実際女友達の影はまったく見えない。一般に顔認識機能は女性の方が優れていると言われており、ここも男女が反転している。出会いから挿入までの間がないのも男性的だ。エロ漫画おなじみの「地味だけど名器」という評価も本作ではヒロイン側がしている。「この関係をバラされたくなかったら付き合え」という望未の提案に至っては作中で男女逆と自嘲までしている。対して「ほぺ」の側は望未とのセックスに対して特に感情がなく、事後も淡々と受け答えしている。

一点の曇り

「最高のセックス」をクラスメートで手に入れることのできた望未はタガが外れたように学校でのセックスに耽る。ここまで徹底して男性読者は「ぽへ」ではなくヒロインに感情移入しているに違いない。男性読者が男である「ほぺ」の思考が読めない。17ページ、ついにヒロインから「おかしいな」という心の声が出る。その答えはすぐに提示される。「ほぺ」はセックスの最中にもかかわらず自分のスマホの着信を確認する。望未に隠すまでもなく「前に会った人妻からのDM」だと明かす。男女逆で考えよう。クラスの地味な女が実は淫乱でセフレ化に成功して学校でもH三昧だが、実は年上の既婚男性とも繋がっていたと知った瞬間、どんな気持ちになるだろうか。セフレなのだからよく考えればヤリ得でしかないと理解できる。しかしその言葉を聞いた瞬間に心をかき乱されない男など居ないだろう。まさにその瞬間に訪れる遣り場のない「不満足」が本作の肝でありオチでもある。繰り返すが本作設定はわざと男女を反転しているように見える。それ即ち、女と男の思考はこれほどまでに違うということを、読者をヒロイン側に置くことで提示していると私には読める。寓話的とさえ思える本作だが、Cuvie先生の筆致によってしっかり実用的に仕上がっている。タイトルに反して「satisfied」な作品である。

あらすじ

青山望未は満たされない思いを埋めるべく、行きずりの男と体を重ねている。体力のないおじさんでは満たされないと、若者を求めて誘いをかけたところ、よりによって同級生の「ほぺ」とマッチしてしまう。初めは戸惑っていたが望未にとってほぺとのセックスはまさに求めていたものだった。

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