copyright 2023 ワニマガジン 雲呑めお
タイトル | 魅悪ちる先生の逆境 |
作者 | 雲呑めお |
掲載誌 | 快楽天 2023.05 |
ページ数 | 26 |
ヒロイン | 魅悪ちる |
竿役 | 南 |
エロページ位置(割合) | 1 – 25 (96.2%) |
発射数 | 1 |
公式タグ | オナニー / ツイン・ピッグテール / 巨乳 / 恋愛 / 淫乱 |
修正 | 白抜き修正 |
大人気エロ漫画家魅悪ちる先生ふたたび
大人気エロ漫画家、魅悪ちる先生の最新作をご紹介する。ヘビマガジン社で活躍中の魅悪ちる先生は大人気エロ漫画家雲呑めお先生の作中人物で、本作で二度目の主役となる。エロ漫画家が作中主人公となる作品としては、みちきんぐ先生の「ぼんじり先生」シリーズがある。後にカニマガジンシリーズとして単行本「アザトメイキング」まで大発展したが、あばずれぼんじりこと本多詩百合先生はみちきんぐ先生曰く「オリジナリティ溢れる」架空のキャラである。こちらは編集者ではなくアシスタントと初Hに到るまで2話使っている。ちなみにこちらの担当編集は「好」ではなく「鬼」こと佐藤さんで、持ち込み新人を喰う巨乳の女性である。以前紹介した「えいとまん先生のおかげで彼女ができました」シリーズは、えいとまん作品の好きな男女の物語であり、作者えいとまん先生自身は登場しない。そういえば火鳥先生の「ドスケベロマン紀行」もエロ漫画家と担当編集の物語だが自信を持って割愛しよう。本作は魅悪ちる先生自身は架空である(と信じている)が語感が似ており、どこか雲呑めお先生のアバターのように見えなくはない。ちなみに魅悪ちる先生の作品(作風)は特に描写されていない。
前作で「推しピ」こと担当編集南くんと取材先でHに持ち込んだちる先生だが、スミヤ先生「派遣のナカノさんは元AV女優 」の山田と同様に劣情を押し殺してビジネスライクな関係を続けているらしい。最近の竿役らしく男のほうが身持ちが固い、悪く言えばヤリ逃げ感のある塩対応で私はあまり好きではない。Hしたから即ラブラブになられると連作としては面白みに欠けるので仕方ないところだ。さらに激辛スパイスとして同期の巨乳、瀬名さんがブッ込まれる。「同期にして新雑誌の編集長に抜擢された巨乳」という設定を雲呑めお先生の担当編集氏はどんな気持ちで通したのか下世話な興味はある。果たしてどういうプロットだったのかよく分からないが、南くんには全く策士感が無いので「このプロット見せたらハプバー常連の瀬名なら絶対食いついてきてついでに取材できてハッピー」的な打算無く見せたと思われる。いくらエロ漫画編集としてもそれはどうなのかと思わないではないが、実際にハプバー「Wantann」へ取材と相成った。
ハプバーは仕方ない
残念ながら私はハプニングバーへの参加経験が無いため以下調べたのみのエアプレポである。Wantannの料金表の通り、単独女性は初回以降は無料だ。当然っちゃ当然である。カップルは二人分でも単独男性より安く設定されている(もともと女性はタダなのだから順当と言える)。ハプバーの大原則は「相手を詮索しない」ことである。なので取材目的での入店というのは門前払いされるはずだ。常連の瀬名嬢はともかくとして、ちる先生と南くんはどういう名目で入ったのか? おそらく「カップル」で入る以外に自然な入り方は無いと思われる。ちなみに前作でヘビマガジンは取材経費が渋いという設定もある(南くんがボンクラ説もある)のだが、ハプバーによってはこれは重要な分岐点である。ハプバーによるらしいのだが、店によっては「カップル客はカップル客同士(スワップ)でしか交渉できない」というルールがあるらしい。まあ片方余るのも気分悪いだろうから意味はわかる。本作の店はルールが緩いのか、大常連瀬名さんの紹介だからなのか、南くんの許可なくちる先生がプレイルームに連れて行かれてしまう。基本的には連れの許可を取らないのはトラブルのもとでご法度らしいのだが、作劇上面白くないので仕方ない。更に言うと、瀬名さんが南くんを連れてプレイルームに入って口説こうとしているのだが、プレイルームに入る時点で店員に申告する必要があるらしい。男女が同意していることがハプバーの生命線なので(後から無理矢理という話になったら店側の責任も問われかねない)当然南くんはヤル宣言している必要があるのだが、作劇上面白くないので仕方ない。そこに後からちる先生が入ってきて南くんを「寝取り返す」のだが、これももちろんマズい。ハプバーだからといってプレイ中の相手に手を出して良いはずがない。しかも入店時カップル宣言したであろう二人がヤッてるのはハプバーの面汚しである(単なる見せたがりがダメなわけではないんだろうが)。ゴム無しがダメなのもプレイルーム入場時に説明されるはずなのだが、すっ飛ばして出禁を食らっている。この辺も公然わいせつなど刑事責任的な問題が絡むハプバーにとってセンシティブな領域らしい。
敏腕編集の攻めた筆さばき
さておき。本作の見所は、編集者の南くんらしい攻めである。以前から書いているように「白抜き修正」は男性側は輪郭を残すことで何をされているか描写しやすいのだが、女性器は股間ごと塗りつぶされることが多く行為の描写がし辛い。最近は女性側含めて前戯を丸々すっ飛ばすスタイルも散見されるが、白塗り修正の扱いづらさのせいだと思っている。本作は南くんの面目躍如というべきか、非常に攻めた白塗りを魅せてくれている。まず女性外性器の周囲を陰毛で囲み、ギリギリまで白塗り領域を制限している(何故かアダルトカテゴリでは陰毛は性器とみなされない)。17, 18ページの手マンも安易に指を入れず、指を潰すこと無くギリギリの修正を敢行している。もちろん圧巻は19ページ左上コマのクンニである。黒海苔時代には問題のなかった「クリに舌を這わせる」という描写を白塗りで完璧に再現している。私にはちる先生のクリが手にとるように見える。陰毛の描写も絶妙である。これこそ雲呑めお先生と担当編集の綿密な打ち合わせと、担当編集氏のギリギリのラインを見極めた修正テクの賜物と言える。白塗り新時代の幕開けとなることを切に願ってやまない。
膣内でよかったのに
蛇足ではあるが、25ページの射精シーンはいただけない。上でも述べたが「ハプバーでゴム無しで外出し」という非常に中途半端なムーブに不満が残るのは、ちる先生だけではあるまい。決まり手は側後背位、48手で窓の月と呼ばれる体勢であるが、ここからパイ射をキメるというアクロバティックな無理技を披露している。明らかに発射後カーブしている。まあ実際は動きながらなのでありえなくはないと思うが、私も「膣内でもよかったのに」というセリフに同意する。本号には王者どじろー先生がいるため読者アンケ1位は難しいかもしれないが、次の取材にもぜひ期待したい。
あらすじ
前作で「推しピ」で「すきピ」の担当編集、南くんとHにこぎつけたエロ漫画家魅悪ちる先生だったが、その後の南の塩対応に悶々としていた。待ちに待った対面打ち合わせの際に、南は同期の女性編集者、瀬名を連れてくる。取材のため瀬名の行きつけのハプニングバーに行くことになったちるだが、他の男達に翻弄されているうちに瀬名が南くんを口説きにかかるのを目撃したちるは、南くんを寝取り返しにかかる。
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