copyright 2023 ワニマガジン 橙織ゆぶね
タイトル | 食べにくる隣人 後編 |
作者 | 橙織ゆぶね |
掲載誌 | WEEKLY快楽天 2023 No.19 |
ページ数 | 20 |
ヒロイン | 牧村さん |
竿役 | 学生さん |
エロページ位置(割合) | 6 – 19 (70.%) |
発射数 | 3 |
公式タグ | フェラ / ポニーテール / OL / お姉さん / 淫乱 / 童貞 / 貧乳・微乳 / 陰毛 |
修正 | 白抜き修正 |
自然体の持つエロさ
お料理男子はモテますよぉ?
既にご承知の通り、令和男子は料理が出来ないと竿役になる資格が無いと言っても過言ではない。ファミリー向け食品や調理家電のCMでも、女性に包丁を握らせただけでクレームが来るご時世だ。「お料理男子はモテますよぉ?」どころか、作りすぎた鍋持ってお裾分けしないといけない世界が近づいている。本作のヒロイン、牧村さんの調理スキルは謎なのだが、冒頭からダメダメと思わせるポテンシャルがよく伝わってくる。竿役のレパートリーも「カレー?」「チャーハン」と垢抜けないのだが、さも美味しそうに食べてくれるのだ。カレーを作りすぎた夜に空の鍋持ってきてくれる独身巨乳のお姉さんの時点で夢がモリモリなのだが、通ってくれるならもう生活の全てをなげうっても良い。未亡人の八雲さんが野球部の腹ペコ男子高校生に好きなだけ食べさせるという、里見U先生「八雲さんは餌付けがしたい」という一般作品があったのだが、メシ食わせてもらう男子側からエロい話ができるわけがない。本作はお姉さん側に負い目があるので、お姉さん側から性奉仕のオファーが出る。
マジカルハンドの前編
本作の見所の1つ目は、何と言っても牧村さんのエロテクニックのレベルである。知ってか知らずか、とても耳学問と思えないようなテクを披露し、いやが上にも過去の男の存在を匂わせてくる。独身女性の部屋に、使いかけのローションとコンドームがあるのはそういう事である。この学生さんにとって、エロいことは当然興味があるのだが実体験がない。女性から積極的に迫られただけで脳の髄まで快感が刻み込まれる。初めて手コキされた日は余韻で眠れないどころかさらに何度も抜いて朝を迎えたほどだ。あまりのことに彼氏の存在について問うてみるも、「そこはご想像にお任せします」とあっさり受け流されてしまう。早い段階で「学生は対象外」と突き放されているため、それ以上は踏み込めない。
最初に手コキしてくれた日の別れ際に、「言っときますけど誰にでもあんなことはしませんよ。学生さんは女の子に乱暴しないって信頼してるからオーケーしたんです。また美味しいごはん作ってくださいね?」と囁かれる。この一言にどれだけの意味が込められていたかは分からないが、竿役側は重く受け止める。具体的には「自分からは手を出してはいけない」という縛りを自分に課す。実際、耳舐めや乳首舐めなど積極的にご奉仕してくれるのだが、牧村さんは自分から脱がない。信頼を裏切らないと心に決めていた竿役だが、ある日ついに牧村さんの乳を服越しに揉んでしまう。拒絶されると思いきや、その場では受け流して手コキを続けてくれる。おそらく自分との約束を破った背徳感と、受け入れてくれた安心感とで学生さんは射精する。そして牧村さんもまたココでスイッチが入ったと思われる。後編に続く。
セックス以上扶養未満の後編
ここまで仕事行きのスーツ姿を崩さなかった牧村さんだったが、はじめてパジャマ姿で学生さん宅を訪れる。夕食自体は普通に食べたあと、期待と戸惑いで上の空気味の学生さんに、「私は考えてましたけどね、エッチな事」と先制する。本作の2つ目の見どころが、この「牧村さんの涼しい顔」である。竿役も感情豊富な方ではないが、牧村さんは自分からエロい事をすることに一切の照れがない。鍋を持って駆け込んできたときにはあの取り乱しようだったのに、である。これが天然なのか必死のポーカーフェイスなのかは明かされないが、心象描写が一切ないのだ。表面上はエロいことでもすべてを受け入れてくれる、けど理由も経緯も決して見せてはくれない。リードされっぱなしなのだが、それが竿役に都合がいいので反論の余地がない。読者は完全に学生さんと同じ立場で牧村さんに翻弄され続けるのだ。4ページ、ここまで牧村さんに付き従ってきた読者の心が初めて揺れる。「絶対好きにならないでくださいね♡」。彼女は結婚後は扶養に入りたいので、稼ぎのない学生と付き合う気はない。最初から言っていたことで、理には適っている。そもそも彼女の生活能力の低さから始まっている物語である。彼女の言う通り、好きになってはいけないのだ。しかしそれでいいのか、読者の心にもやもやが生まれる。竿役は顔を赤らめつつも、不満も反論も出さない。そしてこの後もエッチな事を照れずに続ける牧村さん。「しょうがないですね」と言うことすらなく、セックスも快く受け入れる。この流れは、藤丸先生の「battlefield」3部作に近いものがある。こちらのヒロインすみれさんは打算的な理由で自分の担当アイドルであるタクミくんに身体を差し出すのだが、その献身的な姿勢と積極的なエロさにタクミくんが惚れてしまうのだ。「好きになるなと言われたら好きになってしまう」、シロクマ効果という言い方もあるが、そういうことを言う女性に童貞は惚れるものなのだ。
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— 藤丸:22.11/15 3rd単行本『花-flowers-』 (@fujimaru_24) January 29, 2017
そして最後の最後で、ここまで何でも許してきた牧村さんがはじめて拒絶する。学生さんの部屋で朝チュンを迎えたあと、学生さんが「もう一回」のお願いをする。エロ漫画的にはよくある目覚めの一発というやつだ。むしろ竿役の若さと好き具合(オチ具合)に感嘆するシーンだと思いきや、「…ダメです」と重い重い一発を食らう。最高に戸惑う学生さんに対して、牧村さんは満面の笑顔で返す。「だってゴム使い切っちゃいましたもん」。ほっこりするオチであった。と同時に、ここまで無条件の性愛を恵んでくれた牧村さんも、生エッチは許してくれなかった、「好きにならないで」という約束はまだ生きていると痛感させられるセリフでもある。
以前紹介した「クラスメイト」シリーズも、友達以上恋人以上な関係性を上手く作り上げ、読者の引きこみに成功している。本作はそれ以上の妖艶さとテクで読者を魅了する作品と言える。ラブコメ的でもあるのだが、エロいことに持っていく流れ、エロ漫画読者の琴線の触れ方が絶妙だ。コミックスが待ち遠しい。
あらすじ
<前編>
金欠で夕食に事欠いた牧村さんは、恥を忍んで隣人の大学生にオカズを恵んでもらいに行く。丁度大学生は自炊したカレーが余っていたところなので快く受け入れる。その後も牧村さんは時折夕食を食べに来る関係となった。申し訳無さに「お礼に何でもします!」と申し出た時の学生さんの表情にエッチな空気を感じ取った牧村さんは、それを受け入れる事にした。学生さんを横抱きにして耳元で囁きつつチンコに手を添える牧村さん。耳舐めからの手慣れた手コキで昇天に導く。その後も関係が続き、牧村宅にあったエローションを使った手コキや乳首舐めなど多彩なテクで攻められる。学生さんは牧村さんの性経験が気になるもはぐらかされてしまう。されるがままだった学生さんは、堪らず牧村さんの胸を揉んでしまう。事後に牧村さんは、翌日は遅くなるので先に風呂に入っておくように言い残した。
<後編>
翌日、パジャマ姿でやって来た牧村さん。普段どおり夕食を共にしたあと、いつものようにベッドに腰掛ける二人。期待と戸惑いを隠せない学生さんに、「今日は学生さんが私の事を気持ちよくするんです」と牧村さんが身体を預ける。そして、学生は付き合う対象外なので「絶対私のことを好きにならないでくださいね♡」と告げる。一生懸命牧村さんの身体を愛撫する学生さん。気持ちよくなった牧村さんは学生さんのチンコを口に咥える。学生さんが勇気を振り絞ってセックスのお願いをすると同時に、牧村さんがコンドームを取り出した。
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330円