copyright 2023 ワニマガジン スミヤ
タイトル | 見た目がスベテ |
作者 | スミヤ |
掲載誌 | 快楽天 2023.08 |
ページ数 | 28 |
ヒロイン | 星加 |
竿役 | 大 |
エロページ位置(割合) | 11 – 27 (60.7%) |
発射数 | 3 |
公式タグ | しつけ / パイパン / ポニーテール / 中出し / お姉さん / 巨乳 / 淫乱 |
修正 | 白抜き修正 |
例によって快楽天8月号も名作ぞろいで、早々にkomifloランキングを制圧してしまいそうな感じだ。本日時点で、前回紹介した楝蛙先生のおあずけが5位、雲吞めお先生の「瀬名さんは満たされたい」が6位と既に準備万端である。今回紹介するスミヤ先生の本作は現時点で12位だが、2000いいね近い支持を受けておりこちらもまだ伸びそうだ。
ヒロインのスベテ
男性向けエロ漫画のヒロイン像は大きく二系統に分かれる。一つが誰でもご承知の通り抜群のルックス、プロポーションで、非の打ちどころのないいわゆる「高嶺の花」だ。現実に探し出そう(そして脱がせよう)とすると大変難しいが、エロ漫画では文字通り「絵に描いたような」美少女があられもない肢体を魅せてくれる。もう一つの系統が、とりたててブスでもないが美人でもない、どこにでも居そうな「手に届く女性」を描くパターンだ。人間だれしも、身近な生活の中でエロいシチュに遭遇することはあるもの。身の回りすべてが美人に囲まれている事はまず無く、身近な女性を想起させることで妄想の解像度が上がるという寸法だ。本作は前者のアプローチで、ヒロイン星加は誰もが振り向く美人という設定だ。
竿役のスベテ
対して我ら日本のエロ漫画カルチャーには、竿役に不細工を配置するという流儀がある。理由は上記とほぼ同じで、多くの読者男性にとってイケメンに感情移入することは美人を抱く妄想より難易度が高いということだ。この考え方は世界的な男性向けエロの中で異質らしく、海外のAV男優は揃いも揃ってイケメンマッチョであるのに対し本邦ではチビハゲデブのオッサンが少なからぬ頻度で登場する。komifloには竿役に関する属性は基本的にタグ付けしない(竿役がメガネでも「めがね」タグは付かない)が、その名もズバリ「キモ男」というタグが存在する。本作にはこのタグが付いていない。竿役の大くんはルックスその他に対する自己評価が低く、スミヤ先生も意図的に作画カロリーを低めに描いているのだが、不細工ではなくましてキモ男ではない。弱者男性が女性に言われたくないワードNo.1「清潔感」という言葉がしっくり当てはまる。美人とのギャップはあるが決して雑でも不潔でもない、ギリギリを攻めてきたキャラといえる。
出会いのスベテ
女兄弟がいる男は女性の扱いを最低限分かっていると言われる。本作の馴れ初めは「姉の友達」で、姉はこの冒頭にしか出てこない。ヘテロの男は美人を見れば、自分ないし相手が既婚者でも一旦は反応する。しかし本作で先に反応したのは星加の方だった。姉にケチョンケチョンに言われ大くんは部屋から出されるのだが、星加は友達の弟会いたさにおそらくわざと忘れ物をして、弟に玄関先へ渡しに行かせる。スミヤ先生の作品に出てくる美人は7割がた自分に自信があり、星加さんも自信ありげに大くんをデートに誘い出す。場所は渋谷ハチ公前、ここが冒頭のシーンだ。ハチ公前など駅前の待ち合わせスペースで場違いも何もないのだが、初めての、しかも超美人とのデートに自意識過剰になるのは仕方ない。
スミヤガールズのスベテ1
映画からカフェというデートの定番コース。不細工な自分に都合の良い展開に疑心暗鬼の度を深める大くん。「自分のどこが気に入ったのか?」ではなく、「何でこんなことになってるか不思議なので説明してくれ」と本人に言ってしまうあたりがリアルである。一瞬ネタばらしをしようとするが笑い飛ばす星加。さらに疑心暗鬼に陥る大くん。そして手が早いのもスミヤ先生ガールズあるあるといえる。朴念仁をホテルに押し込み段取りを整えていく。8ページ、竿役ついに作画ごと壊れる。普段ギャグっぽいキャラがエロシーンだけはシリアスになるのは良くあるが、逆はあまり見ない。あまりの壊れっぷりに星加さんも困惑する。なだめようと手を伸ばしたところ、逆に大くんに組み伏せられる。サイコホラーのような急展開に、逆転されたヒロインがキュンと濡れるのもスミヤ先生ガールズらしい。しかし本当のサイコホラーはこれからだった。
スミヤガールズのスベテ2
「自分のやっているゲームの推しキャラに似てる」というのが、星加が抱かれたい理由だった。今度は大くんが一笑に付す。それを星加が咎めて説明が始まる。実際にスマホでゲーム画面を見せているのか、配信動画を見せているのか分からないが、少なくともエロいシーンがあるゲームである。自分に似た「凛々しくてカッコいい彼女がこれで堕とされるの」が序盤の印象的な凌辱イベントらしい。以前紹介した沙ノ樹先生の「見たい!知りたい!勃たせたい! 」も全く同じ構図の作品だったが、こちらは対象がいみじくもkomiflo漫画だった点と、竿役がヒョロチビゴブリンだった所が異なる。本作の竿役はオーク似という結論なのだが、雑魚モンスターではないらしく、ちゃんと服も肩当も着けている。凌辱と言いながらもバックハグされてるあたり女性向けエロゲなのかもしれない。スミヤ先生ガールズ最大の得意技は「自爆」なのだが、星加さんも自分から振った話で最後「ケダモノセックス」と自分から言ってしまう。大くんはようやく自分の立ち位置を理解する。「自分はオークであり、姫騎士である星加を蹂躙し満足させるのが与えられた役割である」、これなら自分は適任だし出来る、と。とはいえいきなり童貞に攻め役は難しいとばかりに、開幕クンニから入るのも彼らしい。むしゃぶり倒したあと、バックから挿入する。大くんの出したケダモノセックスの結論は「抜かずの3発」だった。着想と実行力、それを支えた体力と精力が素晴らしい。大くんの秘めたるS性が花開く。星加さんは初手からの予想以上のプレイに魂を抜かれ、完全にその身を任せた。
わたしのおすすめ
スミヤ先生は最近連作が当たり続きなのだが、「カタコイ×スクエア」「おさがりセックスフレンド」など少々難解な作品が多かった。これはこれで大変滋味深くアリなのだが、直近の「ナカノさん」のような1:1の分かりやすい話もまた持ち味だと感じている。ちなみに私の最も好きなスミヤヒロインは「わたしのおうじさま」(「Bitches Plan」収録)のまこちゃんである。彼女は自分に自信がある方とはいえないが、「手が早い」「逆転に弱い」「自爆」の3拍子が揃っている。おすすめしたい。
あらすじ
モテない不細工の大は、家に来ていた姉の友人である星加に見惚れてしまう。星加は誰もが振り返るほどの超美人で、とても自分とは釣り合わないと諦める。後日、再び家を訪れた星加に大は人生初のデートに誘われてしまう。トントン拍子で話が進み、ラブホテルでバスローブ姿の星加に抱きしめられる寸前で、大は「こんな事あるわけない」と心情を吐露する。困った星加は隠していた本当の理由を打ち明ける。
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