イッたとき 出ない男と 出る女 [こおりみず] マーキング (BEAST 2023.08)

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copyright 2023 ワニマガジン こおりみず

タイトル マーキング
作者 こおりみず
掲載誌 BEAST 2023.08
ページ数 26
ヒロイン 夕子
竿役
エロページ位置(割合) 14 – 23 (38.5%)
発射数 1
公式タグ ポニーテール / おもらし / 制服 / 学生 / 幼なじみ / 恋愛 / 羞恥
修正 白抜き修正
 

尿もれ注意(注意書き)

7月ももう終わりに近い。そう、快楽天9月号が配信された。日々の暑さに若干押し込まれている当ブログだが、こんな時には涼やかなこおりみず先生の作品をご紹介したい。BEAST初登場とのことだが、なかなかにセンセーショナルな作品である。一般的にはシモが絡む作品は事前の注意書き(いわゆる「閲覧注意」)を入れるべきである。しかし少なくともエロ漫画界隈では「女性側の尿」は通常スカ扱いしないという不文律があるように思う。Komifloではつい最近まで「潮吹き」というタグがなく、何らかの汁が出ている作品はすべて「おもらし」タグで処理されていた。何ならきぃ先生のデビュー作「スプラッシュ」など、竿役がそれを口にしたとしても特殊性癖扱いではなく普通に流しがちである。本作は失禁がメインテーマではあるが特段キツい描写はないと感じている。ただ念のためそういう話なので苦手な方はスルーいただきたい。余談だが”Osshiko”というワードは何故だかFC2アダルトのNGワードなため書けない。
 

失禁は突然に

既にだだ漏れではあるが、本作はいきなり「間に合わない」シーンからスタートする。あくまで一般論ではあるが、男性はおもらしに対して女性より抵抗力がある。男性器は尿と精液が混ざらない、そして精巣側に尿が逆流しないようにいくつもの止水弁が取り付けられている。女性はこの止水弁が構造上少ないうえに、子宮という大きい器官のために膀胱からのルートを短く設定されている。そのため女性はちょっとした衝撃で漏れが発生する上に、途中で止めるのが難しいという問題がある。突き詰めればそのためのスカートなのだろう。夕子さんは特段そういう性癖でも病気でもなく、たまたまお茶を飲みすぎて冷えたという悪条件が重なったせいで、幼馴染の男性宅の玄関でご披露してしまった。結果的にここから始まる物語なので、なんやかんや間に合っていさえいれば相も変わらない関係のまま、少なくともこの日は終わったのだろう。
 

においにおわせ

読んでいただければお分かりだと思うが、本作のテーマは実は「匂い」の方なのだ。上にも書いた通り、女性の尿はエロ漫画で比較的よく登場する。だからこそと言うべきか、匂いについてはあまり言及されない。女性器そのものや分泌液については結局紙面からは伝わらないので、味や匂いに関して好き勝手に理想化されがちである。ひいては乳や脇の匂いに関しても同様だ。性フェロモンというものは人間からも発せられており、体臭というのは内部的・外部的な色々なファクターから構成される。対して尿は男女変わらず本質的に同じものであり、どう言い訳しても尿の匂いを知らない読者などいない。程度の差こそあれ、身体が不要と判断したものを臭いと感じるように生物は進化しているのだ。依くんは「臭いを消すため」にタバコを吸う。依の身体を気にする夕子ちゃんに詰められ、漏らしたせいだと依に言わせてしまう。
 

マーキング

依くんは年頃の夕子ちゃんが距離を詰めてくることに不安を感じていた。明確に付き合うプロセスを踏むことなく、幼馴染の距離感で自室に上がり込んでくる。自室に女子の私物を、下着さえも置かれる。実際に匂っていたかはともかく、その「存在感」に日々あてられ続けた依くんは、ついにブチ切れる。本作のタイトル「マーキング」は、例えば犬が電信柱にニオイ付けすることでナワバリを誇示することを指す。期せずして撒き散らされた少女のマーキングに、鼻先に突きつけられた存在感に、依は我慢の限界を迎えた。正直に全てを突きつけた依に、夕子もまた「我慢しなくていいよ」と文字通り胸襟を開いた。そして濡れ場が始まる前に再度トイレに行っておきたいと申告する夕子。こう言われれば依の返事は「駄目」である。マーキングしてこいと。一生取れない臭いを付けてこいと。そして実際に尿意にまみれた初体験を迎える。
 

イッたとき 出ない男と 出る女

しつこいようだが、男性器は精子と尿が混ざらないように厳密にコントロールされている。なのでどれだけ尿を溜め込んでいても、オーガズムを迎えつつ失禁することは生理的に出来ない仕様になっている。もし男性で「出来る」という読者の方は精巣や尿道に炎症を起こす可能性があるので医師に相談したほうが良い。対して女性は膣口と尿道口は別であり、オーガズム時に尿道が閉鎖される保証がない。御存知の通り、エロ漫画やAVでは「イッたから出る」という描写さえある。本作ではセックスで両者中イキした後で、マンを持して床を濡らすという一人時間差を魅せる。ここで改めて「フローリングでヤッてたの?!」と気付く。fu-ta先生の竿役は事前にタオルや尿とりシートを敷くなど準備を怠らなかったりするのだが、本番そのものを床でやらなくても良かったのではと思わないではない。よく見ると夕子さんはポニテのまま正常位に挑んでおり、クッションがあるとはいえこれもなかなか難易度が高そうだ。結果的にハッピーエンドなはずなのだが、絵面的には依くんが床掃除をしている傍らで夕子ちゃんにタバコを捨てられるという散々なオチとも言える。

あらすじ

夕子は幼馴染で大学生の依の家に入り浸っていた。家族ぐるみの付き合いであり、夕子の母親は帰りが遅いため依の部屋に下着など荷物も持ち込んでいる。しかし二人は付き合っておらず、女らしくなっていく夕子を意識している依は、部屋に染み着いてゆく少女の香りに悶々としていた。ある雨の日、夕子が部屋に血相を変えて飛び込んでくる。思わず手をつかんだ依のせいで、夕子は玄関で失禁してしまった。

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