挿入まであと21ページ [Reco] Bitter&Honey (快楽天 2024.10)

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copyright 2024 ワニマガジン Reco

タイトルBitter&Honey
作者Reco
掲載誌快楽天 2024.10
ページ数32
ヒロイン三宅れいな
竿役久保
発射数2
公式タグフェラ / JD / 中出し / 同級生・同僚 / 巨乳 / 恋愛 / 童貞
修正白抜き修正

Q. あなたはセックスに自信がありますか?

本稿は快楽天から、Reco先生の巻頭作品をご紹介する。「セックスに自信があるか」という質問を聞かれることはまずないので返答に窮するかもしれないが、「英語に自信があるか」という質問と似ている。中高で6年、最近は小でも多少勉強するのでかなりの時間を英語の習得に割いてきた。それでも間違いなく言えることは、自信とは「英語で会話した経験の量」のみが効いてくるということだ。何語でもそうだが、話者全員が文法的に正しく流暢に話しているわけでもない。片言でも何でも会話して意思疎通を繰り返すことで、上手くなったかどうかはともかく自信はつくものである。今回はReco先生の、セックスに自信のない男の物語をご紹介したい。次回、楝蛙先生のセックスに自信のある男の物語を紹介する。もしも逆に貴方が女性でセックスに自信がある場合も本作をお薦めしたい。

挿入まであと21ページ

本作のヒロイン三宅さんは自他ともに認めるヤリマンである。途中チャットのシーンで「REINA」と書かれていたので下の名前は「れいな」とさせて頂いた。Reco先生の画風は非常にガーリーで虫も殺さぬお嬢様感を醸しながら、実は性欲強めというギャップが人気の源泉である。とにかくヒロインが可愛くてキャラが濃いため相対的に竿役の印象は薄い印象だ。本作の竿役である久保くんも無害で生真面目と直接言われている。二人は大学の同級生という関係(明言は無いが作品タグから)で、よくある普通の飲み会から話が始まる。一通り食べ尽くされたのか女子が多いサークルなのか、三宅さんは珍しく壁の花となっていた。そして寄って来た久保くんに、後半三宅さんから語られるが「たまにはあっさりしたモノを食べたい」的なニュアンスでコナをかける。BEASTならいざ知らず、快楽天であれば「ヤリマン呼ばわりされるけど本当はそんなコトないんだからねッ」となりそうなもんだが、4ページ、「三宅さんってほんとにすぐホテルに行くんだ…」というモノローグ通りにエロシーンが始まる。しかもネタバレになるが、まさかここから挿入まで21ページもかかるとは誰も予想できないだろう。はじめてで上手くいかない話は実際珍しい事ではないが、三宅さんにとってコンドームの付け方も前戯のしかたも分からない成人男性が居るという想定が全くなかったらしい。ただでさえテンパっている久保くんはそれをストレートにぶつけられ、性欲と裏腹に勃起不能に陥ってしまった。焦る久保に対して、初めての事態に三宅さんも困惑し、「自分で勃たなかった」事への失望感を持ってしまう。フォローされても惨めな気持ちになる三宅さんだが、久保くんを責めるのはお門違いと感じた彼女は連絡先の交換は許した。

焦らしは最高のスパイス

三宅さんは自傷行為的に股を開くタイプのビッチではない。自分の女としての価値を再確認するために多数の男に抱かれる、意識の高いビッチなのだ。しかし女性にとってセックスの諾否は意識的な判断であるのに対して、男性の「勃つや勃たざるや」は随意的なものではない。「望んでいても勃たない」という哀しさを直感的には理解してもらえないものだ。一度ならず二度までも萎えてしまった久保を見て、13ページ、三宅さんは悔し涙を隠せなかった。彼女自身、ビッチに振る舞うことで自分を安売りしてしまっている事に気づいていた。久保のような冴えない男なら、自分の事をもっと丁重に扱ってもらえる – そういう打算があったことを三宅さんは吐露した。下に見ていた男から二度もお断りされた腹いせと、自分のせいだと平謝りする久保への同情心から、彼女なりのケジメだった。しかし当然久保くんはそんな風には微塵も思っていない。誰彼構わずオッ立てるのも、肝心な時に勃たないのも誰かの責任では無い事を男は皆知っている。16ページ、独り傷ついた三宅さんと勇気を奮い立たせた久保くんの立場が逆転する。三宅さんの枕もとにはワニマガジンのマスコットのワニが居座っている。見かけるようで探すと見つからなかったのだが、ワニマガジン公式Xのアイコンがこちらである。かわいい。

17ページ、ひどいことを言って負い目を持った三宅さんの心に重くのしかかっていたしこりを久保さんが解き放った。そして久保の方から「3回目」を申し出た。以降、「自分のせいで勃たない」場合に備えて三宅さんはガラでもない自虐を繰り返す。そして普段一方的に求められる側だった三宅さんが久保くんに奉仕する。8ページを最後に消えていた三宅さんの笑みが戻った。これで自信と硬度を取り戻した久保くんはようやく本懐を果たす。何だかんだ焦らしは最高のスパイスである。1発目で満足できない三宅さんはすぐさまおねだりを始め、獣のように愛し合った。そして三宅さんと久保くんは付き合い、冒頭のトークの通りヤリマンビッチの噂は上書きされ、その溢れる性欲はすべて久保くんが受け止めることになったというところでオチとなる。エロ漫画でここまで読者をハラハラさせる展開はなかなか珍しい。前半の妖艶かつ蓮っ葉な三宅さんのサバサバとしたエロさと、後半のかまってちゃんモード全開のいじらしさの対比が否応なく男性生理をくすぐる。実用面でもこの脱いでも始まらない「焦らし」はなかなかに効果的だ。寡作なのが残念ながら確実に爪痕を残してゆくReco先生会心の一作だった。

IIEFスコア1点

最後に本作のテーマであるEDについてご説明したい。ED(Erectile Dysfunction)は「勃起障害」と訳される。かつて「インポテンツ」(ドイツ語: Impotenz)縮めて「インポ」と呼ばれていたが、他に用語が無いにもかかわらず何故かこれは侮蔑語という扱いで統一されている。勃起に必要なのは海綿体の充血であり、血流のコントロール不全がEDの一因となる。循環器疾患の治療薬として開発されていた「バイアグラ」の治験者が男性に限ってこの薬を余分に欲しがったことから、ED治療薬として脚光を浴びるきっかけとなった。そして勃起をコントロールする神経伝達の異常もEDを引き起こす。男性ならご存じの通り、「エロいものを観たり妄想した時」「チンコにエロい刺激があった時」の両方で勃起が発生するが、上からと下からで神経経路は全然違う。そして「血流」と「神経伝達」の両方を阻害する有名な病気が「糖尿病」である。久保くんほどの若さで発症するケースは少ないが、最近勃ちが甘いとお悩みの方は気にしてみると良いかもしれない。EDの判定の一つにIIEF(国際勃起機能スコア)というものがあり、こちらのサイトでご紹介されている。

7点以下の方は「完全ED」らしい。この表の意図するところでないことは重々承知だが、「性交の試みが一度もない」童貞は形式的には全て重度の勃起障害という事になる。本作中盤の久保くんのIIEFスコアは最低の「1点」という事になるかもしれない。生真面目な彼が三宅さんとの大惨事とは別に順調なオナニーライフを送っていたのなら言うことは無いが、このような経験から来る心因性のEDというのも決して少なくない。ED治療(と銘打ってのバイアグラ販売)はインターネット診療など精神面での負担なしに受診・処方を受けられるようになっており、気になる方は早めに医師に相談というのも悪くない。しかし上記の通り勃起とは循環器と神経に負荷をかける行為なので、無理のないように。そしてセックスに自信のある方は次稿をお読みいただければ幸いだ。

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