幽霊と喪服と新幹線 [右端] わたしをみつけて (BEAST 2023.03)

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copyright ワニマガジン 右端

タイトルわたしをみつけて
作者右端
掲載誌BEAST 2023.03
ページ数24
ヒロイン
竿役恒孝
エロページ位置(割合)11 – 21 (45.8%)
発射数2
公式タグファンタジー / タイツ・パンスト / 巨乳 / 淫乱 / 野外・露出
修正白抜き修正
※若干のネタバレを含みます!

幽霊と喪服と新幹線

既に衰退したエロカテゴリに「後家」というものがある。連れ合いを亡くした未亡人を指す。正確には男女問わない用語だと思うが、ほぼ100%女性にしか使われない。要するに性経験がありながら当人の過失なく独身イコール攻略可能に戻った女性ということで、おそらく今でも多少の需要があるジャンルである。女性の社会進出と協議離婚の一般化によって「職場不倫」や「シンママ」といったカテゴリが発展し、「団地妻」などとともに現実味を失い衰退したと考えられる。
ここから派生したジャンルが「喪服」である。本作のヒロインは後家ではないので、こちらに当てはまる。上記の後家要素は消えているのだが、フォーマルな装いとエロという倒錯感、白い肌に黒い服というコントラストが良い。葬儀は少なからぬ日本人が経験しており、会食の場では概ね同年代同士でセッティングされるため、エロは差し置いても異性との会話経験が強烈な印象として残っている人に喪服ネタは刺さるのだろう。ホムンクルス先生の「バードケージ」など、葬儀(故人)と直接関係が無い喪服ネタは需要があるようだ。
ネタバレに踏み込むが、本作のヒロインである輪ちゃんはこの葬式の前に既に亡くなっている事が明かされる。つまり葬儀は3回あり、時系列でいうと
ひいおばあちゃんの葬式(恒孝と輪が仲良くなる)
輪ちゃんの死(何故か恒孝に知らされず?)
親戚の葬式(本作)
となる。過去の写真から輪ちゃんは本作の恒孝くらいの年齢で死んでおり、「死者は年取らない」ルールで年齢が追いついたと推測される。従って本作で輪ちゃんが喪服を着ている必然性はありそうで無く、死人としては律儀である。結局恒孝くんへの未練で此岸に遺ったのかも不明だが、あろうことか東京まで押しかけ女房を決め込むらしい。しかも平然と新幹線の席に座っている。恒孝くんは心の声が冒頭からゲスいのだが、この「図々しい」二人は割とお似合いだと思う。早い段階で輪の方から「死んで♡」とプロポーズされそうだが。
 

あらすじ

恒孝は葬儀のため東京から遠い田舎に帰郷していた。家の門前で見かけた喪服の女性が親しげに挨拶してくるが誰なのか思い出せない。親戚の会食の場にも姿を見せない。周囲に聞くと、輪(りん)という同年代の美女がいたらしい。縁側で輪の記憶を思い出そうとする恒孝に、「私は全部憶えていますよ」と突然現れた輪が声をかける。

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