チン立つ危機事態 [楝蛙] かけながしの夜 (快楽天 2026.01)

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copyright 2025 ワニマガジン 楝蛙

タイトルかけながしの夜
作者楝蛙
掲載誌快楽天 2026.01
ページ数28
ヒロイン美浦
竿役富山
発射数3
公式タグめがね / フェラ / パイパン / 中出し / 和服 / 淫乱 / 潮吹き / ぶっかけ・顔射
修正白抜き修正

本日は快楽天から、カバーガール担当楝蛙先生の作品をご紹介する。毎作品ご紹介させて頂くうちに、いつからか漢字変換の第一候補がしっかり「楝蛙」になるようになって大変助かる(「御家かえる」先生には申し訳なく思っております)。

デイドリーム

本作の舞台は「快楽山温泉 白樺の湯 鰐屋旅館」という秘湯だ。思い起こされるのはHamao先生「デイドリーム」(「温かくて柔らかくて」収録)である。こちらはアイドル「あーや」こと佐々木彩が「鈴木摩耶」と名乗り山奥の温泉に行くところでスーツケースが動かなくなってしまった。そこに通りがかった竿役の遠藤という男がスーツケースを担いで一緒に登ってゆく。こちらは「輪丹温泉」だ。遠藤は本作竿役の富山とみやまと違って山登り趣味では無く、アテにしていたバスに乗り損ね15km超の山道を歩く剛の者だ。そして遠藤は日帰りのつもりだったのだが、摩耶と意気投合した結果「やよい」という温泉に急遽逗留することにしたという展開だ。摩耶こと「さーや」は知らぬモノなど居ない売れっ子テレビアイドルで、アイドルに興味の無い朴念仁の遠藤と後腐れ無いワンナイトラブを愉しむ。日常に戻った遠藤がテレビでその抱いた女を見かけるというところでオチとなる、エロ漫画ファンタジーである。

温かくて柔らかくて

白樺の湯

「白樺の湯」「山奥の秘湯」「馬刺しが美味しい」が本作鰐屋旅館のウリである。白樺は中部以北の寒冷地ないし高山に広く分布している。「白樺の湯」で真っ先に出てくるのが岩手県八幡平市の安比あっぴ温泉だ。JR花輪線の秘境駅である安比高原駅から徒歩で1時間ほど。露天風呂の雰囲気は本作によく似ている。

しかし岩手は特に馬刺しで知られていない。馬刺しと言えば熊本が有名だが、熊本には白樺が無い。この二つの条件を満たしていそうなのが、長野県松本市の乗鞍高原にある「なごみ湯 白樺」だ。白骨温泉郷の近くでもあり泉質は硫黄泉、乳白色のにごり湯である。本作の外観とはもちろん異なるが、こちらにも信楽たぬきが居る。生産量こそ少ないが海の無い長野には馬肉食文化があり、こちらの温泉でも供されているようだ(常時出ているかはご確認を)。当ブログを見て現地に行こうという方は少ないと思うが念のため注意点が二つ。こちらは最寄り駅のアルピコ電鉄(旧松本電鉄)新島々駅から30km近く離れており、旅館のアクセスでも徒歩は想定されていない。そして温泉は男女別である。下の写真は貸し切り温泉らしいので本作のようなラッキースケベを期待してはいけない。なお白骨温泉郷には混浴露天風呂もあるとだけ付記しておく。

以下、じゃらんより引用

人間至る処プリ尻あり

「そこに尻があるから」かつて楝蛙先生が残した名言作品である。こちらは竿役の高峰くんとヒロイン嶺華さんとの猥談が元である(なお実際に見ていたのは綾乃さんの尻)。本作はヒロイン美浦さんと竿役富山に面識はなく、たまたま登山道で富山が美浦を追い抜いたところから始まる。しかし富山が尻を見ている描写は無い。へばっている美浦に手を貸そうと声掛けした富山は塩対応を食らい、先に歩いて行く。この後ろ姿、つまり富山の尻を見つめている美浦さんの描写がある。ダル絡みされたくない女性としての警戒心は分かるものの、純然たる善意だと気づいた美浦さんはこの事を悔いていたと後に語る。それはそれとして5ページ、さっそく露天風呂にて仰向けに浸かり乳を浮かす美浦さんの姿。そこに裸の富山が入ってきたから大騒ぎである。美浦さんはメガネキャラであり、従って視力が悪い。セルフ男女入れ替え制という仕様に美浦さんは気づいていなかった。また一般に入浴の準備は女性の方が時間が掛かる。あれほど登山後の風呂を心待ちにしており、美浦さんをブチ抜いていった富山が、美浦さんより後に入ってくるのも不運である。別の温泉をはしごしていたのかもしれない。絶叫する美浦さんに富山は今は男湯の時間であることを説明し、混乱した美浦さんは謝りもせず飛び出した。

純米大吟醸 七鳴

夕食は食堂。美浦さんに会うのが気まずい富山は早々に食べて客間へと戻る。そこに美浦さんが酒瓶を下げて会いに来たところから「間さぐりあい」が始まる。団体でもないのに客の名前を客間の扉に貼ってあるのも異例だし、ここまでの流れで美浦さんが彼の名前を知り得た要素も無いはずだが、そんなに客が居なかったのだろうか。「自分用に買っていた地酒」と取り出した酒瓶には、「かえる酒造 純米大吟醸七鳴」と書いてあった。彼女が山道でヘバっていた理由である。場所が長野で合っているのであれば、元ネタは木曽の老舗「七笑ななわらい酒造」の地酒であろう。ちなみに酒瓶は全部で3本並んでいる。全部持参したのであれば中々の腕力かつ辛党である。

七笑酒造公式サイト

広縁にも他生の縁

ここから和風温泉旅館の醍醐味、畳敷きの部屋と窓の間に仕切られている通称「謎スペース」 – 広縁にてサシ飲みが始まる。ここは文字通り「広い縁側」であり、本来は通路として設計されるべき部分が各部屋に切り取られている。窓と客間の間にスペースを取ることで日差しや寒暖を遮る効果があり、開け放てば部屋を広く取れる。使いこなすのは難しいが、男女の差し向かい、楝蛙先生の「残り30cmの距離」を描くには打って付けだ。12ページ、改めて詫びを入れる美浦さんに対する気遣いで「裸を見ちゃって…」と口にする。「ごめんなさい」と言うのはワザと入った感じがして宜しくない。「ありがとう」も違う。美浦さんもまた「それは…お互い様ですし」と変な感じに受ける。全ては自分の塩対応に原因がある。美浦さんはそこに踏み込んだ。今回の旅行について「その…傷心旅行っていうか… 好きな人に奥さんがいたんです その不倫男も… 温泉旅行とか好きで…」「だから却って思い出しちゃって全然だめですね」「チョイス間違えました!」。この「チョイス」は文脈的には「傷心旅行の行き先」だが、「男選び」でもあり、「初対面の男と温泉旅館の相手の部屋で酒を飲みながら浴衣姿でするトークテーマ」として不適当という意味でもある。思わぬブッコミに喉を鳴らした富山を美浦は見逃さなかった。「…なんかエロいこと考えてません?」「私は不倫だと思ってなかったんですよ!!」言いたいことは分かる。不倫したかったわけでは無かったと。それでも「まあ…彼…やけにねちっこくて いま思えばいかにもって感じで…….」エロいことを考えてるだろと詰った側だからこそエロいことを考えてしまった。そして互いに急ブレーキを踏んだ。ここで富山の下半身に注目だ。

チン立つ危機事態

7ページそして15ページ、本作の見所である富山くんの勃起シーンである。あらゆるエロ媒体において、勃起の「過程」が描写されることは極めて少ない。エロ漫画でも概ねフル勃起の状態で描かれ、たまに何らかの理由で勃起度0の状態が描かれる程度である。さらに本作で特筆すべきは勃起するタイミングだ。一般に生殖活動はハイリスクな行動であるため、少しでも危険を察知すると無意識に勃起が鎮まる。いわゆる「タマヒュン」である。肝試し的なスリルには耐性があっても、ビックリ箱のような衝撃は男性向けエロのタブーであると断言する。本作においてまず7ページ、富山くんがラッキースケベに遭遇する。本来ならここで勃起である。美浦さんが状況に気付きこちらを見て今まさに悲鳴を上げんとするタイミング、いくら男女分けのスケジュール確認に自信があったとしても、現代日本において非常に危機的な状況でなんと彼は立つ。3コマ使って0から100への過程が消しの向こうで赤裸々に描かれている。そして15ページ、ここも自らに置き換えてみれば、おそらくフル勃起のタイミングは美浦さんが部屋に上がってきた時だろう。具体的には夕食後の旅館に敷いてある布団を美浦さんが避けようとしたタイミング(踏んでくれたらなお良し)だ。そこから広縁で酒を飲んで不倫の話を始めたあたりで逆に一旦落ち着いてしまうように思う。そして14ページ、喉を鳴らしてからの「なんかエロいこと考えてません?」で一旦鎮まる。男性は常にエロいことを考えているが故に、それを指摘されることにはナイーブなのだ。しかし我らが富山はスロースターターなのか、逆境に強いタイプである。厳しいタイミングでの強い勃起力。そこに私は強い憧れを覚え、美浦さんもその気にさせたのだ。

来年もいっぱい、だして♡

楝蛙ガールズの中でも美浦さんはガッつきが凄い。不倫男とやらはナニを仕込んだのか、ねちっこいオーラルで1発搾り取る。むろんメガネはかけたままだ。そして上述の通り富山くんの勃起力は出しても萎えない。富山の浴衣の帯すら解かないまま挿入される。騎乗位からの乳首責め。されるがままの富山くんは「沼る」と大書する。ちなみに騎乗位の過程でメガネが脱落し、24ページ、突然の素顔、乳首両握りの姿勢で「だして♡」とささやかれる。これは読者に効く。ここで果てた人も多かろう。しかし富山くんは「吹っ切れた」とばかりココから本気を出す。不思議と美浦さんはここでメガネを再装着し、以降は外さない。本作のクライマックスは27ページのメガネに「かけながし」だった。美浦さんは左目に泣きボクロまで装備しているのだが、涙は一切見せない。事後ツヤツヤとした美浦さんが富山を起こして「朝風呂」に誘うところでオチとなる。ただ残念ながら二人の出会いの露天風呂は朝は11:00からしか開けていない。エロ漫画的には朝も開いている風呂が欲しかったところだ。新刊発売で売れっ子の楝蛙先生だが、毎作品ごと肌と肉体の「質感」がより艶めかしく感じられる。おっぱいは「先っちょ」「谷間」があるので何とでもなったとしても、尻にここまでフォーカス出来るのは楝蛙先生の神ワザあってこそだろう。そして竿役やギミックの描写にも手を抜かない。私はどちらかというとコミカルな作画の方が好きなのだが、それでも楝蛙先生の作品は別格だ。現在komifloの顔でもある楝蛙先生を今後も追いすがりたい。

楝蛙先生の作品はこちら!!

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