copyright 2023 ワニマガジン ぐりえるも
全裸羞恥のオーソリティーであるぐりえるも先生の作品をご紹介する。なお、本作品はweekly快楽天2023#6に掲載されたエロマンガアカデミー(以下、EA)で割と直接的に触れられているため、こちらの内容も参照している。
copyright 2023 ワニマガジン ぐりえるも
EAはエロ漫画における基本的なテーマについて各作家の個性と感性にせまる企画なのだが、今回は実質的にぐりえるも先生に向けられたQとAに特化している。誰も彼もが「CFNM」に一家言あると言われても困る。
Clothed Female Naked Male つまり「女性着衣、男性全裸モノ」の事だ。EAでも書かれている通り、ぐりえるも先生に限らず、羞恥モノで一般的なのは女性が脱がされるパターンに決まっている。ただ女性が脱ぐならファンタジーてもギャグでも何でもいい訳で、エロいということと羞恥が必ずしも一致しない。まして読者は安全圏から読んでいる男性であり、羞恥というよりは嗜虐心が先に立つと思われる。シチュエーションだけならば、しかるべき女性に金を払えば恥じらう演技くらいしてくれるだろうし、ハードルは高くないと言える。
対してCFNMは、裸の男性を見て興奮しない限り、純粋な羞恥心による性的刺激である。そして着衣女性側が「男性が脱ぐことに同意している」場合、つまり嫁や風俗嬢に男性側が頼んで見てもらうものは、たとえ演技をしてくれたとしても本質的な羞恥を感じることは難しい。従って、CFNMは単純に金次第で出来なくはないセックスに持ち込むよりも制約が厳しい。むしろ本作のように、女性側が要求して男性側にその気がないパターンこそ、真にCFNMと言える。女性と親密になればなるほどこのシチュエーションから遠くなり、親密でない相手とこの展開になるのは非現実的であるという意味で、エロ漫画というものに優位性のある趣味であると言える。
EAでも大書されているが、本作では女性は最後まで脱ごうとしない(厳密には最後にちょっとだけ見せる)。女性が脱いだ瞬間、CFNMはただの前戯であり、価値を失う。しかし女性を脱がさずに商業誌でエロを成立させるのは至難の業と言える。本作は個性の違う女性を5人も投入することでエロのフックを増やしている。そして何よりぐりえるも先生という大看板の為せる保証感が大きいのだろう。逆に女性が脱がない漫画ばかりになっても困る。ニッチジャンルの難しさといえる。
ぐりえるも先生にとっても本作は野心的な実験作だと思われる。なればこそわざわざ解説を入れてくださったのだろう。今後の展開に期待したい。あとKomifloもここまで振ったのなら、ジャンルタグくらい用意してほしいものだ。
あらすじ
バスケット部新部長の能見大翔は、責任感からか女子部員に対しても厳しい指導を課していた。大翔の上からの態度にたまりかねた女子部員5人は、彼のシャワー中に着替えを盗み、全裸のまま女子更衣室に呼び込むことに成功する。あたかも裸で更衣室に侵入したように大翔の写真を撮った上で、女子5人は「おちんちんフリースロー」を要求する。