Komifloタグ掲載数ランキング(2023/12/30時点) 後編

前回は約半年ぶりのkomifloタグ別掲載作品数のランキングをご紹介した。今回は引き続いて5月時点の作品数とのタグごとに比較してみたい。完全に余談だが、komifloストア代表のオレンジ色のこの子は「こすずちゃん」と言うそうだ。

komifloは常に成長しているッ!

まず大前提として常にkomifloの検索可能な作品数は増加しているという事実がある。掲載雑誌数はさほど増えていない(「表紙」タグを参照)のに対して、komifloには単話で購入可能なplusという仕組みがある。plusの購入者は無期限に閲覧できることから、一度plusとして公開された作品はタグ検索に残り続けるように見える。今年本稼働したkomifloストアとの棲み分けが不明だが、少なくともストア稼働後もplus作品は追加されているので当面はこちらも存続するようだ。

具体的に言うと5月時点でのタグ総数は25038なのに対して、現時点での総数は26426と増加している。純増数は+1388、率では約5%の増加である。つまりタグ数のインフレ率が5%あると言ってよい。下表は全タグを増加率順に並べてあるのだが、変動が104%より下のタグは掲載数が増加していても順位で見ると下がっている。5月比較で増減のない(100%)タグが9件あるのだが、これ以上落ちようがない「男の娘・女装」(109位)以外は現状維持でも全て順位が落ちている。データは取っていないのだがタグチェックした感想として、上述の通りplusに採用された作品に多いタグほど堅調に推移していると考えられる。plusは快楽天ないしBEASTからのピックアップが多い印象があり、濃いめや異世界の作品は現時点ではそう多くない。しかしファンタジーものはヒット作も多く今後伸びるポテンシャルはあると思っている。

増加数ベスト10

増減率で見ると必然的に母数の少ないニッチなタグほど変動が大きく見える。なので実数比較で掲載数が増えた・減ったタグを見ていこう。増加数1位は前回ご紹介した「パイパン」(+163)である。約半年の推移なので一月あたり25作品以上増加してる計算になる。「巨乳」も+100なのだが、母数が多いため実は上述のインフレ率通りの増加で実質現状維持と言える。前回髪型タグの増加を紹介したが、「金髪・茶髪」(+82)もかなり増加している。一時期黒髪ロングがもてはやされたが、これからは髪型多様性の時代と言えそうだ。「恋愛」(+44)が伸びているのはいかにもイチャラブ全盛のエロ漫画シーンを反映しているといえる。かたや3次エロでもありふれている「ぶっかけ・顔射」(+59)、「おもちゃ」(+42)が特異的に伸びているのも今後注目したい。

減少数ワースト10

ワースト10も見てみよう。上記の通り検索対象は増加しているためタグが減っているのは見た目以上に支持が少ないと言えそうだ。「同級生・同僚」「女性上位」「陰毛」は既に前回言及しているが、差し引き月3作品くらいのペースで抹消されている。「乱交」(-26)はおそらく「複数」(-12)タグと競合しているのだがどちらも減っている。やはりイチャラブと対極点にあるということか。「お母さん・義母」(-21)は5月まで「義母」のみのタグだったのだが、概念を拡張しても衰退に歯止めがかからない。児ポ禁止の流れで一時期「熟女」に流れたタイミングがあったと思うが、劇画調と袂を分かった美少女コミックの文法の中で熟女を描き分けるのは難しいのだろう。意外というか不思議なのだが、「童貞」(-14)が数を減らしているのも興味深い。潜在的な童貞竿役はタグの倍以上いると思うのだが、ストーリー進行の中で男性側が未経験かどうか確認されるシチュエーションが圧倒的に少ない。そして一般論として竿役は性経験に関わらずセックスをうまいこと完遂してくれないとエロ漫画にならない。現実は処女だけでなく童貞も初回のセックスが満足に出来ることはそんなにないと思うのだが、克・亜樹先生「ふたりえっち」ぐらいのロングストーリーで無い限り竿役不発など受け入れられないだろう。「ショタ」(-12)であろうが玄人好みな腰使いをする世界で「童貞」タグは打ちにくいのも否めない。