チョロおぢの深い闇 [ガー] 捨て猫を拾ったら (BEAST 2023.12)

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copyright 2023 ワニマガジン ガー

タイトル 捨て猫を拾ったら
作者 ガー
掲載誌 BEAST 2023.12
ページ数 28
ヒロイン みぅ
竿役 おぢ
エロページ位置(割合) 3 – 27 (89.3%)
発射数 1
公式タグ しつけ / アナル / フェラ / おもちゃ / けもみみ / パイパン / コスチューム / ショートカット / 中出し / 淫乱 / 貧乳・微乳 / 金髪・茶髪
修正 白抜き修正
自転車操業が続いているが、本日は配信されたてのBEASTから、ガー先生の作品をご紹介する。私のようにサムネの時点で食いついた人は多いと思う。目力のあるヒロインがかわいい話、と思いきやプレイはなかなか濃いめである。普通にブログを書き始める前に作家様の名前で過去作などを検索するのだが、「ガー」先生は過去イチ検索に引っかかってこない。FANZAでフリーワード検索すると「〇〇ガール」が大量にヒットする。初単行本「ガーリッシュラブ」が好評発売中なので、書名で検索していただくのが良いかもしれない。

ギャルと子猫と

毎回BEASTの表紙の「特集」はアテにならないとボヤかせて頂いているが、本号の「ギャルえっち特集」はヒット率(テーマに該当している作品数)が高い。巻頭の仲町まち先生の作品からギャル感のある作品が多い。本作ヒロインのみぅちゃんもギャルの部類であろう。ギャル(gal)ガール(girl)から派生した英語であるが、本来「若い女」という以上の意味はない。しかし日本においては「渋谷系」「原宿系」といったファッションの一大系列として解釈されており、日本だけでなく世界で認知されている(英語版wikipediaもかなりの語数を割いている)。本作のヒロインみぅちゃんは家出少女なのだが、夜の繁華街で行き場を失った経緯は特に書かれていない。何かしら揉め事を起こした挙げ句に膝を擦りむいて、そんな自分が悲しくて俯きすすり泣いている、という過剰なほど庇護欲と下心をそそる導入である。声をかけたおぢ(後におじさんと表記)の風体が無個性に描かれているのと対比的に、みぅちゃんは幼い身体つきとフリルの付いたネコミミカチューシャ、そして大きく開いた猫目と困り眉が非常にビビッドで刺さる。猫に例える表現は、不倫した女のことを「ドロボウ猫」と言うなど女性である含意がある。行く宛のない状態を「捨て猫」という表現も男性はあまり使わないのではないか。この扉絵とタイトルだけで本作の成功は約束されたと言っても過言ではない。類例はいろいろあるが、シイナ先生「ノラネコ少女との暮らしかた」はもう長く続いている。こちらのヒロイン高田美鶴は家庭の事情で住むところを失い、亡くなった親のツテから竿役の佐藤敦堯のアパートを自ら訪ねてくる。ある意味で「拾う」という過程すら省略されていると言っても良い。

パスタしかないけどいいよね?

「少女を拾う」という設定はとにかく弱者男性に深く刺さる。自分に一定の生活力さえあれば他に何も要らず、初めから恩を売れる。見知らぬ女性を口説いて恋仲になって家に誘うまでの途方もない手間暇に対して、いきなり自分のホームからスタートだ。しかも良いことをした気分になれる。事の是非はさておくとすれば、しがない独身サラリーマンがティーンと恋仲になる手段など残されておらず、家出少女にSNSやソシャゲで声をかける輩が後をたたないのは他に手がないからなのだ。そして本作の竿役含めて、家に連れ込むなり襲ったりはしない。極めて紳士的に接するのがお約束である。出ていかれたくないからだ。本作のおぢも彼女を風呂に入れパスタを振る舞う。パスタは「前もって用意のない独身男性が仲良くもない少女にお出しできる自炊食材」という意味で絶妙なラインである。風呂と食事を受け入れてくれるなら、男の下心としてはもう一歩踏み込みたい。みぅちゃんもそこは見透かしている。4ページ左下の目線が個人的に好きだ。

チョロおぢの深い闇

以前紹介した監獄銘菓先生「不協和音」発端は家庭不和である。あちらの文枝ちゃん(ふぅてゃ)ほど悲惨ではないんだろうが、みぅちゃんは家に帰るくらいならチョロそうなおぢに「飼われる」ことを選択した。少しメスガキ感のある彼女は、おぢの見た目のチョロさゆえに「好きにしていい」という大失言をかましてしまう。おぢは表情を変え、おもむろに極太アナルパールを含めた性玩具を箱ごと出してくる。この竿役の言うことを信じるなら、彼は過去に家出少女に手を出したことは無い。しかし「なかなか使う機会がない」であろう女性向け玩具を大量保持しているこの竿役は何者か。仮面を被った性豪か、札付きの素人童貞か、性具メーカーの社員か、はたまた只の変態紳士か。オチまで読んでも他の女の影が出てこないのだが、真相が語られることはない。どれにしても、女性を責めることに関する天性の才能か経験値を持っていることは間違いない。いったんスイッチが入ったおぢは何のためらいもなくM字開脚から女性器に手を出す。翌朝、失神するようなバイブ攻めから目を覚ました彼女は、自分がヤバい男に拾われたと悟る。しかし奇妙なことに彼はセックスどころか一発も抜いていないのだった。テーブルには彼が用意した朝食が置いてある。どうせ他に行き先もない彼女は、「性的に異常な責め以外はチョロい」おぢの様子をもう一晩見てみることにした。

捨て猫から忠犬へ

本作の竿役おぢは恐らく善良なのだが、性癖とコミュニケーション能力に深刻な問題がある。朝起きたおぢ目線で行くと、昨晩いじり倒したみぅちゃんが気持ちよく寝ているので放置し、朝飯が無かったら困るだろうとそれだけ配膳して、書置きの一つも残さず出勤していった。帰ってきた時点でみぅちゃんが居ようが居まいがお構いなく、「昨日ムリさせちゃったから心配で…」と宣いながらしっぽつきアナルプラグを買ってくる男である。一方みぅちゃんは態度と裏腹に甘え体質でお人よしと、おおよそ家出してはいけないタイプであった。冒頭の困り眉で何もかもを受け入れてしまう。そして竿役も首絞めイラマからアナルプラグ引っこ抜きでみぅちゃんを息絶え絶えにしておきながら射精しないという謎のセンスの持ち主である。最後はエロ漫画らしく快楽堕ちしてしまうのだが、射精数1というのは異例と言える。ここまでミステリアスなキャラだと、実は優しいおぢの裏で複数の女をコマしてきた女衒というオチが来るものだが、本当にただの気のいい変態さんだった。対してヒロインは野良猫と思いきや完全にご主人様にしっぽを振るガッツリ忠犬系のキャラに収まっている。いい意味で期待を裏切りつつ、ヒロインの可愛さと目力は最後まで裏切らないよくできた作品だ。

あらすじ

家出少女のみぅちゃんは繁華街で途方に暮れているところを、とあるおぢさんに拾われ家に連れていった。風呂と夕食にありつけ詮索してこないおぢのことを「チョロい」と軽く見たみぅちゃんだったが、「好きにしていいよ」と身体を差し出す素振りをしたみぅの前に、大量の責め具が置かれた。

 

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