copyright 2024 ワニマガジン ミナギリ
タイトル | 病み落ち先輩 |
作者 | ミナギリ |
掲載誌 | ゼロス #116 |
ページ数 | 24 |
ヒロイン | 楠先輩 |
竿役 | 矢作 |
発射数 | 3 |
公式タグ | フェラ / ショートカット / 中出し / 先輩・上司 / お姉さん / 巨乳 / 恋愛 |
修正 | 白抜き修正 |
次々と作品が配信されてゆく。本日はゼロスから、ミナギリ先生の作品をご紹介する。最近いくらなんでも文章が長すぎると反省している。量産体制に入りたい。
病状解説
本作のタイトル「病み落ち先輩」こと楠先輩は、竿役矢作にとっての大学ゼミの先輩に当たる。本号巻頭のしっとりボウズ先生「オタサー1to3」の黒井パイセンは後輩の野郎どもが在学中にサークルOGとして再会したのだが、本作は「久々の同窓会」からさらに2年後という時間軸である。少なくとも矢作は社会人として久々にかつての想い人の楠先輩と再会する。ちょうどシステムエンジニアとして就職していた楠が保育士として転職しようとしていた頃だった。想い人補正もあり、やりたいことに向かってキラキラと輝いて見えた先輩だった。本作時間軸、そんな先輩が「休職」したという話を聞いた矢作が先輩に直電し、「会いたい」とセッティングしたところから運命は動き出した。後輩なりに背伸びをしたのかバーに呼ばれた楠先輩は少し痩せどこか虚ろな表情をしていた。彼女は新人保育士として働き出したのだが、荒れた職場環境で職員はみな疲弊していた。子どもに時間を割くことが難しく、挙句の果てに保育されている子どもに自分が心配されるという事態に心が折れたとの事だった。
Road to Nursery
かつて「保母」と呼ばれていた職業は現在「保育士」という立派な国家資格になっている。学校教諭と違い大学を卒業していれば何学部であっても実務経験不要で受験資格がある。そのためユーキャンなど通信講座を受けるなど本作のように社会人が独学で資格取得するというパターンが少なくない。学科試験は下記の9科目あり、全教科で6割以上の得点で合格となる。
- 保育の心理学
- 保育原理
- 子ども家庭福祉
- 社会福祉
- 教育原理
- 社会的養護
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
その後に実技試験があり、「歌と伴奏」「絵画制作」「スピーチ」の3科目で合格しなければならない。スピーチと書いたが3歳児相手におはなしを聞かせるという設定で3分話す必要がある。合格率は3割を切っており社会人の1発合格はそれなりに難しい。同窓会時の晴れやかな笑顔はおそらく合格後だったのだろう。
そんな保育士だが、待遇は決して楽ではない。とにかく離職率が高い。公立保育園はそうでもないのだが、私立保育園では離職率が10%を超え、在職6年で半分が辞めているそうである。そのため人繰りに行き詰まり、残った保育士の負荷がさらに高まるという悪循環だ。システムエンジニアも納期前は大変だが、保育園はほぼ毎日が納期のようなものであり、穴を開けるわけにいかないが代理もいない。常勤の場合入退勤管理もなされていないケースが有り残業手当のない長時間勤務が続くうえ休暇が取れないという状況になるわけだ。そういう職場では得てして面倒見の良い人から潰れてゆくため、人間関係もより悪化してゆく。特に私立では園長が好き勝手に振る舞いイエスマンで周りを固めてしまうと、新人が本作の楠先輩のように押し潰されてしまうわけだ。完全に心が折れている楠先輩が「休職」になっているのも、保育園は人繰りが大変なため復職に対するプレッシャーをかけている可能性がある。なお激務薄給と言われ続けた保育士だが、厚生労働省の資料によると平成25年からの5年で給料は50万上がり、総従事者も10万人増えている。介護と同じく以前よりは良くなっているのかもしれないが、いかんせん将来は暗い。子供の数が足らないからだ。求められている職業ではあるのだが、常勤職として勤め上げられるかどうかは体力的な問題もありなかなか厳しい。
病みアガり先輩
「病み落ち」しているはずの楠先輩を呼び出した矢作は、多少の下心はありつつも心配が勝っていた。対して楠先輩は表情こそ暗いものの意外にも乗り気であった。扉絵の楠先輩のスリットの深い黒スカートからも「そのつもり」感は分かる。本作見どころは6ページから7ページの、「楠先輩の脱げた靴をトイレで履かせる」というアプローチだ。保育士は体力勝負である。鍛え上げられたおみ足には自信があるのだろう。先輩後輩なのだから元々立場的には楠先輩が上なのだが、あえての上気した見下し目線。スカートからのぞくパンツ。矢作くんが「こんな事をする先輩じゃなかった」と感じているのだから尚更ご褒美感がエグい。ここからも基本終始楠先輩攻めである。矢作くんもたまらず3発出している。
本作は「病み落ち」という剣呑なタイトルなのだが、楠先輩の病みポイントは「休職」だけだった。エロ漫画的には保護者との身体の関係など沼から出られない問題山積なパターンもよくあるのだが、本作はシンプルだ。決してそう明言されているわけではないが、私生活的にはシングルな二人のウン年越しの純愛が実ったというめでたい話である。往々にしてイジメやパワハラなど人間関係の問題は、深刻なようでいて自分から距離を取ってみれば何てことのない些細なことだったと感じることは少なくない。「退職代行」が好調なのもうなづける。本作の楠先輩も休職を言い出すところまでがおそらく地獄で、いざ職場から離れると意外と腰が軽くなっていたという感じだろうか。落ちるどころか「病み上がり」アゲアゲである。先ほど保育士の離職率について触れたが、資格商売だけあって再就職率が高いのも特徴だ。このまま矢作くんと結婚・出産まで落ち着いたころには、再び夢に向かって歩みだす気力も湧いてくるだろう。幸多かれ!
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