天野結華としか恋なんてしない [どじろー] 陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #3 (快楽天 2025.08)

この記事は約13分で読めます。
4b2a653e632023f4a4d55c88ec4a8653b8e6f834.jpg

copyright 2025 ワニマガジン どじろー

タイトル陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #1
作者どじろー
掲載誌快楽天 2025.06
ページ数31
ヒロイン天野結華
竿役上村暁人
発射数1
公式タグおさげ / 制服 / 同級生・同僚 / 学園 / 学生 / 恋愛 / 淫乱 / 羞恥 / 逆転 / 陰毛
修正白抜き修正
786780e9e755f08d13acb0fdc18a06dcf68c7dd1.jpg

copyright 2025 ワニマガジン どじろー

タイトル陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #2
作者どじろー
掲載誌快楽天 2025.07
ページ数25
ヒロイン天野結華
竿役上村暁人
発射数1
公式タグおさげ / オナニー / 制服 / 同級生・同僚 / 学園 / 学生 / 恋愛 / 淫乱 / 陰毛
修正白抜き修正
ad35115a6de716acae9ba8fd90bde691be4cf804.jpg

copyright 2025 ワニマガジン どじろー

タイトル陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #3
作者どじろー
掲載誌快楽天 2025.08
ページ数27
ヒロイン天野結華
竿役上村暁人
発射数1
公式タグおさげ / 制服 / 同級生・同僚 / 学園 / 学生 / 恋愛 / 淫乱 / 陰毛
修正白抜き修正

おそらくkomiflo史上最多の累積いいね数を獲得したであろう「天野結華」シリーズについて、満を持してご紹介したい。

シリーズ概史

当ブログこの過去記事はこちら!!

本シリーズの発端となる作品「陰キャ同士のセックスが一番エロいよね」が掲載されたのはもう2年前、快楽点2023年5月号である。今となっては信じられないが、本作はもともと単話であり、連作の立て付けが見受けられず予告も無かった。既に「どすけべシークレット」などどじろー先生の作品はweekly快楽天で絶大な人気を博しておられたのだが、本作はさらにスマッシュヒットして2023年上半期ランキングのトップを飾った。本作のあと、巻頭カラー作品「せんせえマッチング」(快楽天2023.07)、そして「ガン見しないで宇月さん!!」(快楽天2023.09)とコンスタントに作品を発表されていた。そして2023年末にここまでの作品をまとめた初商業単行本「処女がサカっちゃダメですか?」が発売される。単行本で一区切りついたところで発表されたのが「陰キャ同士のセックスが一番エロいよね #2 – 天野結華の場合 -」である。アナザーサイドであり、補完的な作品でもある。余談だが発表当時はタイトルが長すぎてkomifloの表示が若干バグっていた。当ブログでは我々男性に慈悲を与えてくれることに敬意を表し、「ヒロインと竿役を併記する場合は必ずヒロインが前」という掟がある。ヒロインに着目する話は数あれど、この作品をもって天野結華というキャラクターが今までに無いほど結像した。AI的に言うなら「教師あり学習」されたわけだ。インパクトとしては「どすけべシークレット」の平山あかねさんの方が分かりやすい。逆に言えばあかねさんはエロ彼女キャラとして完成されている。どじろー先生ご自身も、「陰キャ同士」である天野結華と上村暁人の二人に「未完成さ=成長の余白」を感じられたのだと思う。最初に「一回きりのH」とあれだけ念を押したからこそ、怒濤の4ヶ月連載というキラーコンテンツにまで本作は成長したのだ。

タイトル初出ページ数いいね数
陰キャ同士のセックスが一番エロいよね快楽天2023.05288359
陰キャ同士のセックスが一番エロいよね #2
-天野結華の場合-
快楽天2024.01224471
陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #1快楽天2025.06313087
陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #2快楽天2025.07252096
陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #3快楽天2025.0827894
陰キャ同士の付き合う直前が一番エロいよね #4 (予定)快楽天2025.09??

※いいね数は2025/06/27時点(#3配信2日目)

「付き合う直前」の直前の話

本シリーズは一旦4話(通算6話)で完結すると明言されている。現時点で3話まで話が進んでいるのでここまでのところをまとめたい。本作の前提として天野結華と上村は「契約性交」とでも言うべき、付き合わない前提での初体験を済ませた。シリーズを通して陰キャ上村は基本受け身であり、キャラ紹介で「皮肉屋」とまで書かれている。概ね陰キャ男子は良くも悪くも自己完結しがちである。対する天野結華は「頭の中真っピンクで、好きだの嫌いだので人生潰してる私がずうっとバカにしていた」クラスメートの女子に迎合したくは無いのだが、孤独そのものを良しとはしていなかった。守りたいプライドと満たしたい承認欲求の狭間で、「ノーカン」扱いできそうな上村に経験だけ積ませてもらう契約を交わす。しかしその過程の中で、ここまで見ていなかったものを見ていく中で、自分が何を守ろうとして何を満たしたいのかが分からなくなってきた。正確には「分かったつもりでしかなかったことに気づいた」と言うべきかもしれない。周囲の女子を、そして上村を見下していたことを悔い、天野結華は「友達を作る努力をする」ことを上村に宣言する。

「付き合う直前」あと3話

1話、初体験からそう遠くないある日(ちなみに実時間では1年5ヶ月ぶり)に階段室で二人は再会する。天野結華が「普通にしろ」と言うほど上村は平静では無く浮ついていた。そして天野結華もまた普通では居られなかった。7ページ、「普通の友達みたいにしろって言ってんの!」という天野結華に上村は「セックスって友達でもすんの……?」と問うた。そう、天野結華にとって身内以外の人間は「友達」か「それ以外」しか居らず、このボーダーを過大に評価していた。彼女は「普通の友達」という存在に恋い焦がれていた。にもかかわらず、目の前の上村に対して「普通の友達」として振る舞えと言った。必然的に、天野結華は上村を「普通の友達より上の存在」と見ていたわけだが、それが何かが彼女には分からなかった。ボーイフレンド、親友、セフレ、何と呼んでも良かったが、天野結華の中で「普通の友達」の上には「恋人」というカテゴリしか存在しない。何ならセックス相手というのは恋人より上位であるべきだと捉えている。答えが出せない天野結華は逆質問する。「私たち 友達じゃないなら なんなの…?」。上村、そして男子高校生の大部分は選ぶ選択肢など無い。男にとっては「セックスするために付き合うという段階を踏まざるを得ない」のであり、「付き合えるモノなら付き合いたい」と常に思っている。しかしこの時点の上村にとって天野結華の問いかけを理解できるほどの経験値は無い。両者逃げ出したくなるような空気が流れる。そこに物音がしたため二人は身を伏せた。男子高校生の猥談だった。偶然にも二人はこの男子どもの「天野結華」像を聞かされる。「見た目以前に性格が無理」という評価にキレる天野、しかし「丸くなった?」という声が続く。「見た目気にしてる感あるよね」「席立つ前に前髪直したりリップ塗ったりして」こいつら意外にもよく人を見ている。逆にそんなことを知らなかった上村は、それが自分に向けられた好意だということを知ってしまった。

口ではキツいことを言う天野結華が自分のことをちゃんと想ってくれている。上村のスイッチが入り、階段室で押し倒しスカートの中に手を入れる。天野結華もこの手を振り払っていいかどうか分からなくなっていた。「俺は…あれからずっと忘れられなくて だってあんなの だって 俺もう天野のこと…」求愛する上村、勃起する上村。考えがまとまらない天野結華は「求愛」の方では無く「勃起」の方に応じた。2回目(3発目)が学校での立ちバック。制服姿の天野結華に日常の光景が重なった上村は「天野…好きだ…」という言葉が零れ出た。そしてそのままゴムに射精した。24ページ、感情が振り回された天野結華はキレる。そのまま上村を床に押し倒して、ゴムを換えること無く上から挿れる。26ページ、「ホッホントに付き合いたいんなら 私のこともちゃんと 気持ちよくしろっ…」羞恥心からついた悪態でとんでもないことを言ってしまう天野結華。上村は仰向けのまま2発目の射精を迎えた。

「付き合う直前」あと2話

上村からの「好き」に応えない天野結華。男子高校生の猥談に触発された1話に引き続いて、2話では天野結華の周囲でダベられる女子高校生の猥談から始まる。トークテーマは「付き合って何ヶ月目ならおっけー?」である。いわゆる恋の駆け引き。エロ漫画の世界線には基本存在しない概念ではある。これをxヶ月目とおいたとき、一般にxは正の値を取ると想定される。しかし本シリーズの天野結華のケースではxは負の値を取っている。彼女(と読者)が解を出せずに困っている理由である。女子グループの中で「一番早かった」女子は語る。「すんごいんだよ もう目が血走ってて でもかわいくってさあ~」「ちょっと触っただけであんな大きくなって….. なんかそういうの満たされちゃうんだよね~キュンキュンしちゃう♡」「アタシって女なんだな~って…」机に突っ伏したままノーリアクションを装いつつ天野結華は激しく共感する。女子は続ける。「は~でも最近家デートばっかでさ」「身体目当てなのかな~とか…」天野結華の共感が上村へのイラつきに変わる。

天野結華は上村に「練習」を要求する。彼女が求めているモノでは無いはずだ。しかし経験の必要性から始まった関係であることを守りたい天野結華は、心の疼きを伏せて、「下手くそ」と罵倒することで上村をつなぎ止めようと画策した。1話の失言「私のこともちゃんと 気持ちよくしろっ…」とも整合性が取れる。さすがに一歩進みたい上村の側も、この誘いを断れるほど強くない。二人はトイレの個室で練習を始める。声を出せずバックで突かれる天野結華の心に刺さった「体目当て」という言葉の棘が痛む。事後、21ページ、その疼きはようやく言葉になった。「ねえ上村 私のこと セックスしなくても好きになった?」。間違いなく言えることは、この答えがYesでもNoでも大した意味は持たない。恋愛感情を要素分解することなど出来ないし、「半分好き」なんてことも無い。きっかけは何であれ、全てが好きではじめて恋愛である。「体目当て」という言葉に耐えかねてあやうく出かかったその言葉を、天野結華は伝えることは出来なかった。詮無きことだからでは無い。答えを聞くのが怖くて、声が出なかった。

24ページ、事態は急展開を迎える。1話エンドで天野結華の机に手紙を押し込んだ主が現れた。天野結華がコクられる瞬間を、上村が目撃してしまったのだ。

「付き合う直前」あと1話

ラブコメの王道、エロ漫画の邪道、間男があらわれた。彼は名前も与えられないヒョロメガネである。天野を評して「なんか磨けば光る感じ?みたいな…あ 友達なら僕も全然いないから気にしないで! てか目をつけたのもそれきっかけだったり…」これはひどい。大惨事である。傍で聞いている「皮肉屋」上村も不遜なモノの云いにキレつつも、「……あれ?俺ってはたから見るとあんな感じだったりする?」彼に自分を投影して凹んでしまう。5ページ、ここもラブコメの王道、「主人公にはキツくあたるヒロインが、他の男には大人しい」である。ヒョロメガネは拍子抜けして退散してしまう。そして天野も上村も、「天野が強く拒否しなかった」ことにモヤる。6ページ、二人は顔を合わせてしまう。陰キャ恋愛バトル、開幕だ。「…なんか言うことないの」天野結華が仕掛ける。「いま私告られたんだけど」、ヤられっぱなしだった天野結華としては何としても上村に受け止めてほしい。しかし上村もまた天野の「彼氏はいないけど…」という「保留」がどうしても飲み込めない。「俺がなんか言える立場じゃ…付き合ってるわけじゃないし……」、これに天野は激高する。「何それ無責任すぎでしょ 私あんたに処女奪われてるんだけど!?」無責任と無責任が唸りを上げて衝突する。収まらない天野結華は「アイツちょっとしゃらくさいけど 練習で付き合ってみるのもいいかも」「そう 練習 上村みたいにさっ……」。売り言葉に買い言葉。黙る上村に天野は踵を返したところで、上村が天野の腕を掴んだ。もう互いに引き下がれない。高鳴る両者の胸。11ページ、「天野って 絶対俺のこと好きだよな…?」、上村は恋愛SLGでの「禁忌肢」を選んだ。

陰キャなりに上村からすれば意味は分かる。彼は既に「好き」と言ったのだ「好きになった方が負けなのである」とかぐや様も言っている。主導権も生殺与奪も天野結華にあるというのが上村の考えだ。しかし最近の天野結華はあまりにも思わせぶりだ。「止められ待ちじゃんか…初めての時もそう いつもいつも試すようなことばっか言って…」「…キスとかなんか最近だんだん愛情こもってきてる感じするし…」あまりにも赤裸々に図星を連打された天野結華は上村の顔を発情猫のように引っ掻き倒す。「…やっぱ違うの?」天野の答えを待たず上村は続ける。「俺は…そうだったら嬉しいなあって だって 俺はもう天野のこと好きになっちゃったから」「…俺だってはっきり意識しだしたのは初体験の時だったから情けない話なんだけど」、『体目当て』天野の棘が疼く「でもそれでも」「俺は初めてが天野でよかったって思うし」「この先もずっと天野がいい……」。上村は天野結華の欲しい答えを告げそっと肩を抱き寄せる。顔真っ赤の天野は感情を整理出来ず、黙って上村の背中に手を回すことで精一杯だった。

このあと体育倉庫イベントが自家発動する。それでもなお素直になれない天野結華の上の口に対して、下の口は熱く熱く上村を受け入れる。3話は事後も無くエロシーンの大ゴマでオチとなっている。

天野結華と恋なんてしない

率直に言って、特に3話はラブコメとして完成されている。どじろー先生のエロシーンは大変熱いのだが、ストーリー的には若干もはや足かせになっているとも言える。本作は「付き合う直前」というタイトルなので、タイミングはともかく付き合うことがはじめから確定している。もはや揺るぎない。読者はこれ以上の急展開よりはあくまでエロシーンと結末だけを求めていると言っても過言ではあるまい。入念に準備されたとはいえ、4話毎月連載は簡単では無いだろう。ページ数も決して少なくない。デビュー以来スマッシュヒットを重ね続けているどじろー先生の画竜点睛の圧巻に期待したい。

ここでまた悪い癖ではあるのだが、今後の展開を占うべく別の一般作品をひとつご紹介したい。春巻はるな先生「天野くんと恋なんてしない!」(全3巻)である。これを読破するために本稿の執筆が一日遅れている。オススメしたい。

本作は男の方が天野晴陽はるひという。陽キャではないが学力運動芸術全てに秀でた天才だ。天才であるが故に周囲との軋轢が絶えず、人間関係に難を抱えていた。対するヒロインの高秀たかひで夏帆は努力特化型のガリ勉で、学年2位と天野の後塵を拝していることに我慢が出来なかった。ライバルに熱い目線を送っていた夏帆のことを好意と誤解した天野は夏帆を意識するようになり、天野の方から夏帆に告白する。恋愛に関しては天然ポンコツもいいところな天野に優位ポイントを見いだした夏帆は、自身も大した経験が無いのに「天野に恋愛を教える」という名目で付き合うことになった。こちらの天野くんは距離感の縮め方が分からず夏帆に「破廉恥」と言われ続けるのだが、全体を通して「カノジョの家で朝まで同衾しつつボディタッチ」(9話、作品内では「第9戦」表記)が精一杯である。周囲が公認するカップルになったのが2話、夏帆が「付き合ってる体なのに告白されてなくない?」と言い出すのが7話である。言うまでも無く極めてド健全な本作であるが、それでもなお「付き合う直前が一番エロいよね」という感じではある。ちなみに本作は最終回で唐突に「二人のうち優秀な方が海外留学に選出される」という試練に見舞われる。オチは言わないが、付き合うことになった天野結華と上村が外的要因で引き裂かれるという展開もまた熱いのかもしれない。天野結華シリーズはPSP, MD, ガラケーなど随所随所に2000年代と思われるギミックが登場している。最終回で2025年の二人が描かれるという展開もまた乙なモノかもしれない。付き合う「直前」まであと1話、大いに期待したい。

本シリーズの単話販売はこちら!!(順次更新)

どじろー先生の作品はこちら!!

コメント

PVカウンター
  • Today's page views: : 684
  • Total page views: 41,207
タイトルとURLをコピーしました